チーム本塁打数はリーグ2位、QS達成率は1位でも“最下位争い”の中日…それなのに“井上監督続投”説が流れる理由

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後任がいない?

 得点好機に打てなかったから、本塁突入の強行策に出たのか――。

 中日の攻撃面での作戦は、主に井上監督が決めてきた。しかし、指揮官の参謀役を含め、中日ベンチの様子が変わってきたという。シーズン序盤は井上監督が単独で攻撃の作戦を決めていたが、そのすぐ近くには松中信彦打撃統括コーチ(52)がいて、周囲に話し掛ける場面も見られた。最下位に低迷していた間は井上監督から“笑顔”が消え、眉間に皺を寄せていた。セ・パ交流戦あたりから、嶋基宏ヘッドコーチ(41)に話し掛けるようになり、最近はまた一人で難しい表情を浮かべている時間が長くなったそうだ。

「嶋ヘッドコーチはフロントが招聘したと聞いています。井上監督と嶋ヘッドコーチが話をするところはあまり見掛けません。ミーティングルームでは違うのかもしれませんが、お互いに遠慮しあっているという話もないわけではありません」(前出・同)

 続投説が本当であっても、このシーズンを終えてしまえば、6年連続Bクラスとなる。コーチスタッフの入れ替えは避けられないだろう。

 また、続投説が消えない理由として、「めぼしい後任候補がいない」との声も聞かれた。本当にそうだろうか。フロントには本部長補佐となってチーム戦力を把握している荒木雅博氏(48)がいて、前任の立浪和義氏の時代から投手陣を預かり、選手からの人望も厚い落合英二投手コーディネーター(57)もいる。井端弘和氏(51)も侍ジャパン監督の大役を終え、現在はフリーだ。

 しかし、「めぼしい後任がいない」という情報は、こんなふうにも言い換えられる。それは「オリックスバファローズからやってきたスタッフが増えた」、ということ。ファーム担当の高山郁夫投手コーチ(64)、前田大輔二軍捕手コーチ(46)、藤井康雄二軍打撃コーチ兼コーディネーター(64)がそうだ。

「荒木氏のフロント入りを早くから聞かされていた球団OBは少なくありませんでしたが、オリックスから複数のコーチが招聘されたのは知らなかったらしく、驚いていました。昨季途中、岩崎翔(36)を金銭トレードでオリックスに渡してしまいました。昨季までのファームのウエスタン・リーグ時代のつながりで関係が構築されたのかもしれません」(地元テレビ局員)

ファンは熱いが…

 話は5月24日に遡る。朝田憲祐球団本部長は、借金15でセ・パ交流戦に突入する状況について聞かれ、主力選手に怪我人が多く出たことを敗因として挙げ、井上監督を庇っていた。だが、交流戦中、遠征先のエスコンフィールド(北海道)まで出向き、再度、井上監督と話し合う姿が報道陣に目撃された。この時点で球団創設90周年のメモリアルイヤーに「指揮官の途中交代」を予想する声も多く聞かれたが、朝田本部長はやはり、井上監督を庇う発言に徹していた。

 故障者が続出し、ベストメンバーが組めなかった時期も長く、井上監督に同情すべき点も多いが、本拠地バンテリンドームは連日満員となっている。

 負けてもファンの支持を失わないという、営業を含めた球団の努力はさすがだ。観客動員数はうなぎのぼりで、連日のように“満員御礼”状態が続く。その満員のスタンドが「決断を鈍らせている」との声もないわけではない。

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