「料理や得意のお菓子を御所に持っていかれることも」 「紀子さま」60歳 姑「美智子さま」と良好なご関係を築かれた秘訣とは

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小さな音楽会

 また当時、御所ではしばしば小さな音楽会が催されていた。著名な音楽家をお呼びになることもあったが、天皇(現・上皇)はチェロ、美智子さまはピアノやハープ、皇太子(現・天皇)はビオラ、秋篠宮はギターと、一家それぞれ楽器が弾ける。紀子さまも小さい頃からピアノを習い、その後チターもやられて、こうした集まりに自然と入っていくことができた。

 こうした日々の中で美智子さまは、我が子の伴侶と最初にできたその子どもに、家族としての意識を強くお感じになったのではないだろうか。そして、そのお気持ちに応えるように、紀子さまも皇室に自然と溶け込んでいったのではないか。

 この赤坂の日々があったからこそ、両陛下が皇居の新御所に移られてからも頻繁にお訪ねすることができるのだろう。いちいち発表はされないが、現在も月に1、2回のペースで訪問されていると言う。

 さらに秋篠宮一家は、両陛下の静養先にも必ず予定を合わせて顔を見せている。8月の須崎御用邸ご滞在の際にも、9月の那須御用邸ご滞在時にも、秋篠宮一家は、数日、一緒に過ごされた。皇太子(現・天皇)一家が那須を訪れたのは、そのあとのことである。

皇室への奉仕

 私は、紀子さまにお会いしたことが何度かある。印象深いのは、結婚翌年の夏のことだ。軽井沢の千ヶ滝で、皇太子(現・天皇)さま、秋篠宮さま、紀子さまがテニスに興じられていた。その時、コートの外から見ていた私に紀子さまが突然、「お暑いですからお体にお気をつけて」と声をかけてくださったのだ。

 秋篠宮さまとは幾度かお話をしたことがあったので、もしかすると私のことを殿下からうかがっていたのかもしれない。だがまだ結婚して一年あまりしか経っていない時のことで、それなのに細かな気配りをなさる、いつもこのように人と接していらっしゃるのか、と驚いた記憶がある。そして、そのような躾を受けてきた方なら両陛下に気に入られるだろうと、思ったものだった。

 私は、美智子皇后(現・上皇后)と紀子さまは、どこかしら似ているところがあるのではないかと思っている。漠たる言い方だが、それは「皇室への奉仕」という気持ちではないだろうか。陛下をお助けし、皇室をもり立てていくという気持ちが常にお二人に強くあるように思われるのだ。

 紀子さまが秋篠宮に寄り添い、理解し、そして常に立てていらっしゃるのは、衆目の一致するところだ。殿下がナマズに傾倒された折には、ナマズの指輪を作らせて贈られ、ヨーロッパの鶏の研究をして『欧州家禽図鑑』を出される際には、紀子さまはその扉口絵を書かれた。

 夫婦のありようを控え目ながら、きちんとアピールしていく紀子さまは、皇室というものがどういう場所か、そこで自身がどのような役割を果たせばいいのか、それを実によく考えていらっしゃる気がする。

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前編】では、お2人の結婚の際の「秘話」について記している。紀子さまのご結婚の準備が、完全に美智子さま主導で進んでいたと指摘される“理由”とは――。

デイリー新潮編集部

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