沖縄の「修学旅行生の平和学習」で“ヤラセ疑惑”! 「既に発掘された遺品を埋め直して、子どもたちに掘らせていた」証言も… 団体代表は「何が問題なのでしょう?」

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「基地や自衛隊に使うお金があるなら、遺骨収集や平和教育に注ぎ込むべき」

 そして、戦没者に対して日本人ができるのは二度と戦争を繰り返さないことだとして、中国との緊張関係を高めている自衛隊は沖縄から撤退すべきだという持論も展開した。

「あなたは基地反対派ですかとよく質問されるんですが、私は戦争につながる全てのものに反対をしています。基地や自衛隊に使うお金があるなら、遺骨収集や平和教育に注ぎ込むべき。それが戦争を避ける唯一の方法ですよ」(具志堅氏)

 政治信条はさておき、人間としての純粋さや信念の強さは伝わってくる。もし自分が多感な十代の若者で、こんなにも熱い「魂の授業」を受けたら、あっという間にファンになってしまうだろう。

 沖縄で25年以上も遺骨収集に携わり、具志堅氏と親交もあるカメラマンの浜田哲二氏に筆者の所感を伝えると、こんな答えが返ってきた。

「具志堅さんらしいですね。あの人は戦争というものを純粋に憎んでいます。昔は遺骨収集をやりたいとやってくる人に対して『あなたは天皇についてどう思う?』と思想について質問をしていたこともあります。ある時、私も質問されて“友だちでもやるんだ”と驚きました」

「たった今発見されたような“演出“をする人がいるといううわさを聞いた」

 とはいえ、腑に落ちないのは遺骨収集体験における「ヤラセ疑惑」だ。具志堅氏の言うように、これはささいな問題なのか。

 浜田氏は「私が主導する現場ではあり得ません」と断りつつも、そのような「うわさ」はかねてより存在しているということを明かした。

「遺骨収集というのは出る時は出ますが、何週間もなにも出ないことも珍しくありません。ですから、メディアに取り上げてもらうことも、修学旅行のツアーにするのも簡単ではない。そこで既に見つかっていた骨や遺留品を用いて、たった今発見されたような“演出”をする人もいる、といううわさを報道関係者などから聞いたことがあります」

 しかし、そのような問題のある遺骨収集体験ばかりではないことは分かってほしいと浜田氏は訴える。

「私たちがやっているボランティアでは、子どもたちに上からあれこれ教えるということはしません。掘り起こした遺骨や遺留品について、自分たちで考えてもらう。今、那覇市周辺の高校生たちと一緒に発掘された遺留品の持ち主を探してご遺族に送り届けるという取り組みを続けていますが、生徒たちが自主的にいろいろと調べてくれて、逆にこちらが驚くような発見もあります」

 ある時、9月6日に『辺野古沖 抗議船転覆事故と沖縄「平和運動」の闇』(扶桑社)を上梓した地元のラジオパーソナリティー・手登根(てどこん)安則氏(63)が、県内の進学校に通う高校生をラジオ収録に呼んで、学校でどんなことを習っているのかと尋ねたところ、真剣な表情でこんな言葉を返してきたという。

「日の丸の白は骨、赤は血、君が代は天皇の名の下に僕らを戦争に送り込んで罪のない人を虐殺する歌だ」

 戦争の悲惨さを教えるためとはいえ、「やり過ぎ」の感は否めない。「平和学習」が抱える問題はわれわれが思っている以上に深刻なのではないだろうか。

 前編では、沖縄で行われている修学旅行生の平和学習が“過激化”しており、中には「生徒への犯罪教唆」のようなプログラムまで実施されているという実態について報じている。

窪田順生(くぼたまさき)
1974年生まれ。雑誌や新聞の記者を経てフリーランスのノンフィクション・ライターに。事件や世相などを幅広く取材。近著に旧統一教会内部を取材した『潜入 旧統一教会 「解散命令請求」取材NG最深部の全貌』(徳間書店)がある。その他、著者多数。

週刊新潮 2026年9月17日号掲載

特集「同志社国際高『平和学習』に新たな問題 研修旅行『遺骨収集担当』活動家の“ヤラセ疑惑”」より

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