名作『東京物語』の主役は原節子でも笠智衆でもない。「忘れられた主役」とは?

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「わたくしずるいんです」――小津安二郎の名作『東京物語』で、「昭和」を代表する女優・原節子演じる紀子はそう言って泣く。彼女を追い詰めていたのは、何だったのか。

 京都大学名誉教授の佐伯啓思氏が新刊『日本人の精神II 「おのずから」の歴史意識』(新潮選書)で、この映画の「真の主役」について論じている。以下、同書から一部を再編集して紹介する。

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 小津安二郎監督の映画『東京物語』が公開されたのは1953年であった。...

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