「タトゥー」「悪自慢」「オラオラ系」…法務省がタイアップ取りやめ「ラヴ上等」はネット民を刺激する要素ばかり 見込み違いだった“炎上上等”のスタンス
まだ早かったタイアップ企画
続いては「前科者を許さない」だが、過去に粉飾決算で逮捕・起訴され、服役した経験のある実業家のホリエモンこと堀江貴文氏に対しては未だに「ゼンカモン」といった心無い書き込みが寄せられる。
堀江氏は決められた懲役刑を終え、娑婆に出てきたわけだが、未だに当時のことを蒸し返される。いつまで経っても許せない人がいるのだ。
次に、オラオラ系、そしてタトゥーを入れている人に対してだが、かねてネット民は彼、彼女らに強い嫌悪感を抱いている。オラオラ系、そしてタトゥーを入れている人間には「反社」や「半グレ」など不良の雰囲気を感じ取るのか、リアル社会で接点が少なそうなネット民を刺激してやまないのだ。
ネットニュースで大量のアクセス数を稼ぐのが、著名人がタトゥーを入れていることを明かしたことや、SNSでタトゥーを披露したことなどを紹介する記事であることも、いかにネット民がタトゥーに対して敏感なのかを示す証左といえよう。
メディアも「タトゥーについて書けばアクセス稼げるだろ(笑)」的に捉えていると同業者である私は感じているが、とにかく「タトゥー関連記事は反響を呼ぶ」のが現実なのだ。
そうした記事には、「入れる気持ちが分からない」「入れていることによる不利益は理解したうえなのに、なんで(温泉に入れないなど)被害者ぶるの?」「海外ではファッション感覚かもしれないけど、日本では『反社』の象徴」「見せつけられるのは怖い」といったコメントが並ぶのである。かくして「タトゥー議論」はとにかく盛り上がる。
だからこそ、法務省の「ラヴ上等」とのコラボはここまでネガティブな方向で盛り上がったのだ。法務省としては、「更生をしたい人への偏見はやめましょう」というメッセージもあったことだろう。だが、ネットを見続けた人間としては「まだ早かった」ということに行き着く。
世界で活躍する日本人サッカー選手や、日本を訪れる外国人観光客が入れているタトゥーに対して、いまだに嫌悪感を抱く人が多いという現状を見ればそれは仕方がない。また、「罪を犯したが、更生したから問題ない」という論法も、過去の被害者からすると、理屈では理解できても感情的に許せないものだからである。



