「将門塚に抱きつき」でいくら儲かった? 「迷惑系」が集結するライブ配信サイトの闇 脱退処分でも「本人は痛くも痒くもないはず」

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迷惑系の温床

「GHQにも勝った」と言われるのが「将門塚」である。だからこそ日本三大怨霊の一つにも数えられ、今も大手町のど真ん中に鎮座しているのだ。そして今年は寛永3(1626)年に後水尾天皇から“朝敵ではない”と勅免を受けてから、ちょうど400年という慶ばしき年でもある。その「将門塚」によじ登って下半身を露出して抱きつき、奇声を上げるなどの様子をライブ配信したのが自称“愛之助”である。

 彼は過去にも迷惑系の配信を繰り返していた。7月には東京ディズニーシーに閉園後まで居残り、係員に発見されて追いかけられる様子まで配信していたという。一体、何が目的なのか、ITジャーナリストの井上トシユキ氏に聞いた。

「彼はライブ配信サイト『Kick』で活動するキッカーズという集団に所属しています。この配信サイトは近年、迷惑系配信者たちの温床と指摘されています」(井上氏)

 なぜ迷惑系が集まるのだろう。

「もともと『Kick』はスポーツベッティングやチェス、オンラインカジノなどを経営している人が始めたオーストラリアのプラットフォームなので、参入の規約が緩いことで人気が上がりました。YouTubeでは削除されてしまうような配信もできるし、配信者には収益の95%が分配されることも魅力で、過激な人が乗っかりやすい。一説には、投げ銭をしてくれる人を500人集めれば、月20万円にはなるとも聞きます」(同前)

 設立は2022年。もっとも「Kick」も今春から規約が厳しくなっているという。

「海外でもヘイトスピーチや暴力系の配信が問題視されるようになり、クレームが増えたことが理由です。アメリカ人の“ジョニー・ソマリ”が2023年、広島や長崎に原爆を投下するといった発言をし、撮影のためにホテルの建設現場に覆面姿で侵入して大阪府警に逮捕されたこともありました。もっとも、YouTubeなどでは勝負できない連中がなだれ込み過激化したところですから、いくら規制を厳しくしてもすぐには治りません」(同前)

 そんな中、「将門塚」の配信も行われたのだ。

スマホを捨てて外に出ろ

「今回は“心霊スポット”と“やんちゃ行為”の合わせ技。どちらの視聴者も見込めると踏んだのでしょうが、浅はかな発想と言わざるを得ません」(井上氏)

「将門塚」を管理・保存する史蹟将門塚保存会は、すでに丸の内警察署に相談しているという。一方、キッカーズの公式サイトでは“愛之助”を脱退処分にしたと発表した。

「彼にとって脱退処分は痛くも痒くもないかもしれません。ファンがついていれば個人でやってもいいし、別のプラットフォームで再開することだってできる。同様に『Kick』でこれまでのような配信ができなくなれば、別の新たな規制の緩いプラットフォームが出てくるでしょうから、イタチごっこが繰り返されるわけです」(同前)

 こうした配信サイトでの迷惑行為がいつまで経ってもなくならないのは、配信するほうにも責任はあるが、それを楽しみ、投げ銭までする輩がいるからだ。

「暇なんですよ。夜中のドリフト走行に人が集まるのと一緒です。でも、ドリフト走行は現場まで行かなくちゃいけないけれど、ライブ配信は出かけずに見ることができる。スマホの極みですね。今や暇つぶしもタイパとコスパというわけです」(同前)

 そんなに暇な人がいるのか。

「暗澹たる気持ちになります。もうちょっと外に出たらどうかと思います。夏なんだから海とか山とか行けよ! 新宿でも公園でもいいから外に出ろ!と言いたくなりますね」(同前)

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