友だちに「おごってよ」と言われた小6息子、断り切れずに2000円を支払ってしまい…夏休みに起きがちな子供のマネートラブルをFPが解説

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【FPが助言】ルールを決める一方で、相談しやすい親子関係を

「『今日はお金がないからおごってよ』と頼まれ、断りきれずにおごってしまうといった金銭トラブルは日常的にありますが、友だち同士で出かける機会が増える夏休みは、とくによく起こりがちなんです」

 友だちとの関係を壊したくない……、そんな心理から「おごり・おごられ」という形で金銭のやり取りが発生することが少なからずある。まずは親子で「お金の貸し借りはしない」「もし友人やその親にごちそうされたら、その日のうちに必ず報告する」といったルールを決め、折にふれ確認しておくことが必要だ。

 親への後ろめたさから金銭トラブルを隠し、事態が長期化・深刻化することもままある。

「親が頭ごなしに怒ると子どもは隠蔽してしまいます。『お金の貸し借りは仲良しの友達ともトラブルになる原因だから、お金が足りないときはママやパパに相談してね』『困ったことが起きたらすぐに話してね』と日頃から対話できる土壌を作っておくことが大切です」

 また、子どもには「お金を貸して」と言われたときの断り方まで教えておくといい。

「『ごめんね、うちは友達同士でお金の貸し借りはしないことになっているから』など、あらかじめ言葉を決めておけば、いざというときにも断りやすくなります」

【case3】ポイ活や通販トラブル:「コスパ」の甘い罠

 高校1年生のCさんは、校則にしばられずに好きにおしゃれができる夏休みが来るのを今か今かと待っていた。だが、お小遣いだけでは化粧品を買うお金が足りない。ある時「すきま時間にアンケートに答えるだけでおこづかいが稼げる」とSNSで知り、ポイ活に熱中。しかし手間の割にはポイントが貯まらない。不満を募らせていたところ見つけたのが、「初回1100円で試せるニキビケア化粧品」というSNS広告だった。「1100円なら自分のおこづかいで払える」と親に無断で申し込んだが、実は数カ月の継続利用が条件となる定期購入契約だった。翌月に7800円の請求とともに2回目の商品が届き、Cさんはパニックに陥った。

【FPが助言】コスト感覚の行き過ぎに注意

「金融教育が盛んになってきたのはいいのですが、一方で、コスト感覚を追求しすぎて“守銭奴”モードになっている子どもが目立つようになってきました。中高生の中には、少ないお小遣いを穴埋めするためにポイ活にはまり、通学電車の中でアンケートに答えたり、広告をせっせと視聴して必死にポイントを稼いだりして『ポイ活疲れ』を起こす子もいるほどです」

 ポイ活そのものが悪いわけではない。ただ、お金を少しでも得ようとする気持ちが強くなりすぎると、「簡単に稼げる」「初回だけ格安」といった甘い言葉に引き寄せられ、結果的に大きな出費につながることもある。

「『無料』『稼げる』『初回格安』などの言葉が出てきたら、申し込む前に必ず親に見せるように伝えてください。また、個人情報やクレジットカード番号、決済アカウントなどを親の同意なしに入力しないこと。サブスクリプションやお試し購入では、解約条件や継続時の料金を親子で確認する習慣をつけましょう」

 そして大切なのは、子どもに「安ければ安いほどいい」と教えないことだという。

「お金を大切にすることと、目先の『お得』に飛びつくことは違います。『安いから買う』のではなく、『本当に必要なのか』『その後もお金を払い続けることにならないか』まで考えてから使う。そうした習慣を身につけることが、将来の金銭トラブルを防ぐことにつながります」

「お金について話し合うことは、子どもを疑ったり縛ったりするためではなく、社会の罠から子ども自身を守り、将来の自立を促すためのサポートです」と八木さんはまとめる。親子でこの夏のお金の使い方を振り返り、お金と向き合う時間を持ちたい。

※プライバシー保護のため、記事中の事例は、具体的な状況の一部を変更しています。

八木陽子(やぎ・ようこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)。キャリアカウンセラー。株式会社イー・カンパニー代表。2001年に独立。全国の小・中・高等学校での金銭教育や、教育費に悩む保護者へのコンサルティングを数多く手がける。著書に『10歳から知っておきたいお金の心得~大切なのは、稼ぎ方・使い方・考え方』など多数。

デイリー新潮編集部

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