佐々木朗希の好不調の波が激しい理由…元ロッテ技巧派投手が指摘する“制球力”と“経験”以外に不足している「3文字」の不安要素 「改善されたら打者は“差し込まれた”と感じる」

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投げ込みのメリット

 前田氏は「佐々木投手がスピードだけに頼っても、メジャーで勝つことはできません。何よりも制球力を磨く必要があるのです」と言う。

「そのためには、やはり投げ込みを適切な方法で行う必要があります。少なくとも試合で100球を投げるためには──個人差もありますが──練習では最低でも200球から300球を投げる必要があります。どんなに才能が豊かで、真面目に練習を積み重ねている投手でも、経験が浅いと身体のどこかに無駄な力が入っています。フォームも安定していないので、ケガのリスクも高くなります。それを肩が壊れないよう充分にケアしながら投げ込みを重ねていくと、必ず投手は『楽をして投げたい』と思うようになります。実は、これが非常に重要なのです」

 楽をしたいといってもサボるという意味ではない。身体に負担がかからないように投げたいということだ。

「投げ込みという負荷がかかると、無意識のうちに身体には負担をかけまいとして、無駄な力が自然と消えていくのです。私も投げ込みを続けるうちに『こんなに力を抜いているのに球が走る!』とか、『無駄な力を抜いているから、コントロールが良くなった!』と驚いたことが何度もあります。そして、たくさんの球を投げるうち、無駄な力が抜けた綺麗で合理的なフォームが身体にすり込まれるのです」(同・前田氏)

制球力以外にも足りないもの

 つまり適切な投げ込みを続けると、肩が壊れるどころか、かえってケガのリスクが下がることになる。前田氏は「投げ込みを重ねることで、正しい身体の使い方を学ぶことができるのです」と言う。

「インコースの高目と低目、アウトコースの高目と低目、この4つのポイントをズバリと投げられるほど佐々木投手の制球力が上がれば、剛速球に頼らなくても相手打者を討ち取ることができます。他にも改善が求められるのは球の回転数でしょう。佐々木投手はスピンの効いた球を投げる投手ではありません。もし球の回転数を上げることに成功すれば、基本的に打者は『差し込まれた』と思うようになります。何とか打者がボールに食らいついても、凡フライやファウルに終わる可能性が高くなるのです」

 佐々木に足りないのは投げ込みだけでなく、「経験」も不足しているという。その原因は、ロッテで4年しか在籍していないのにメジャー挑戦を押し切ったからだ。

 メジャー行きにこだわって契約交渉が越年した際、「あまりにもワガママなのでは?」という批判の声が殺到したことをご記憶のプロ野球ファンも多いだろう。ワガママを押し通した結果、佐々木が失ったものは何だったのだろうか。

 前編【佐々木朗希「5勝5敗」も米メディアは「期待されたレベルの結果ではない」…渡米経験のある元プロ投手が指摘する「4文字の弱点」】では、1シーズンが普通の日常生活として感じられる重要性について詳細に報じている──。

デイリー新潮編集部

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