山里亮太「被災地ヘリ取材に疑問」発言はなぜ共感を呼んだのか イオン爆発映像の繰り返しにも批判が上がった“納得の理由”

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日本のテレビにヒューマニズムはない

上岡:取材陣のヘリコプターが、あの被災地の上を飛び回るでしょ。あの爆音のために、生き埋めになっている人たちに外からどんなに声をかけても、その人たちの声は爆音のために聞こえない。

鶴瓶:(ボランティアに行っている)息子さん、そう言うてはったんでしょ?

上岡:(頷きながら)あれは報道陣が何百人、殺してますよ、ヘリコプターで。その爆音のために、「誰かいますか?」「声出してください!」言うても、(瓦礫の)下で何日もこうなってたら声も出せん。その弱い声を聞き取って「いたぞ! よし助けよう」という行動に出るために、ヘリコプターがなんぼ飛び回って邪魔しているか。そういうのに気がつかんのでしょうね。だから日本のテレビにヒューマニズムというものはないんですよ。人間愛というのはね。変なセンチメンタリズムはあるんですよ。悲しがろう、思い切り悲しがろう、悲惨さを喜ぼうという……。

 30年以上前の発言である。阪神・淡路大震災以降、震度7を記録した地震は、新潟県中越地震(2004年)、東日本大震災(11年)、平成28年熊本地震(16年4月14日と16日の2回)、北海道胆振東部地震(18年)、能登半島地震(24年)、そして令和8年熊本地震――。

「そんな中、テレビの報道姿勢が今も変わっていないことが、山里の発言で改めて露呈したわけです。報道番組のメインキャスターが現場から生中継する“現地入り”に対しても『邪魔』とか『混乱の元』などと批判が寄せられています。番組のメインキャスターが現場の今を自分の目で見て肌で感じて伝えることが、もはや批判の対象になっています」

 イオンモールの爆発映像が繰り返し流されることにも批判がある。

自分の番組を批判するMC

「“強い画へのこだわり”や“ドラマありきの取材”が感じられても嫌悪されるようになりました。イオンモールの爆発映像も擦りすぎで、何度もリピートさせる演出は死者多数の事故ということを忘れているかのようです。まるでバラエティの“衝撃映像”のような感覚で見せているのでは?と思うこともあります」

 山里の発言には大きな意味があった。ただし、心配もあるという。

「彼は報道する側の立場でありながら、報道姿勢を批判することが目立ちます。京都の小学5年生殺人事件の際は、メディアが警察の捜査ルートをなぞりインタビューなどで独自のストーリーを描いていくという典型的な手法に、『それを流すことに何か意味はあるのかな?』と率直な疑問を呈したこともありました」

 他の報道番組ではあり得ない発言だろう。

「それだけに山里の報道姿勢に対する批判は反響も大きく、彼にとって武器にもなっています。しかし、彼の立場はMCです。自分の番組の報道姿勢を批判していては、スタッフの信頼を失う可能性もある。身内からの反感を買わないことを願います」

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