運用資産約300兆円… 片山財務大臣もうらやむ?「GPIF」尻馬投資法

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リスクを取らないことがリスク

 もともとGPIFは、国内債券(主に国債)での運用が大半を占めていたが、14年に安倍政権のもとで資産の内容を大幅に多様化、今日にいたっている。運用先は、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券。現在はそれぞれ4分の1ずつ割り振って、これを厳格に守っている。運用成績を見てみよう。過去の20年の年間騰落で比較すると、日経平均は14勝6敗。一方、GPIFのそれは15勝5敗だ。上昇率は、日経平均株価のほうが上だが、投資で重要視される変動率(ボラティリティ)では、GPIFのほうが勝っている。

 マーケットアナリストの田口れん太氏が言う。

「GPIFが優れているのは、私たちの年金を運用していながら“リスクを取らないことがリスク”であることを実践している点です。40年を超える長期の運用を視野に置いていますが、長期運用の最大のリスクはインフレなのです。だから、元本保証のある国内債券を全体の25%にとどめ、元本保証のないリスク商品を75%保有するというポートフォリオにしているのです」

 たとえば資産のうち日本株が上がったとする。すると儲かった分を売却して、今度は日本国債を買う。また、米国債の値段が上がっていたらそれを売って日本株を買う。こういった“リバランス(再配分)”を四半期ごとに行って、どれか一つの資産に偏らないようにしているのだという。分散投資で使われる“卵をひとつの籠に入れない”という教科書みたいな運用をしているわけだが、実をいえば、その手法を真似た投資法も可能なのだ。ここからは、その「GPIF尻馬投資法」を伝授させていただく。

4分の1ずつ買う

 GPIFは毎年、ホームページで保有資産を公表しており、投資先は約2万銘柄にのぼる。たとえば国内株式のリストを見ると、トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日立製作所をはじめ約1700銘柄がずらりと並ぶ。国内債券だと、国債から始まって地方公共団体の債券など約5000銘柄。これらをそっくり真似て買うことは不可能ではあるが、「疑似的な投資法は可能です」と先述の田口氏。

「日本株だったらTOPIXのETF、外国株はS&P500のETF、そして日本国債ETF、外国債券はドル建てMMFか米国債ETFを、それぞれ4分の1ずつ買っておくのです。そして四半期ごとにリバランスする。面倒な作業ではありますが、安定した投資法ではあります」(田口氏)

 いかがであろうか。世界最強クラスの政府系ファンドと同じ投資法なら、初心者でも手を出しやすいはずだ。

デイリー新潮編集部

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