「蒼井優がタバコを口に」シーンに見えるテレビ局の配慮の策 『ガス人間』『Tシャツが乾くまで』の評価はさらに上昇

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蒼井優の喫煙シーン

 現代を扱う物語のみならず昭和を描く内容であってもタバコは世間の厳しい視線にさらされている。たとえば2019年には、公益社団法人「受動喫煙撲滅機構」がNHKに対し「大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』に受動喫煙のシーンが多い」と抗議して番組内での謝罪を求めたことが話題になった。

「ある意味で喫煙者やタバコ会社にとっては四面楚歌のような状況の中で、このドラマでタバコは重要な役回りを演じているのです。多くのクライアントはタバコを忌避する傾向にあります。ただ、このドラマでは別の重要な場面で登場する洗濯機やコインランドリーにつながる商品を手掛ける花王とP&Gがレギュラースポンサーに名を連ねており、そのへんは内容にうまく融合しているなと感じました」(同)

 タバコに話を戻すと、夫の失踪の謎に迫るシーンで蒼井は夫が残したタバコを自ら口にくわえ、火をつけて吸う描写がある。

本来、ドラマの中なのだから

「悪役やクセのある役などではない、一般の登場人物がタバコ単体のみならずタバコを吸うまで描くのも近年ではなかなかないでしょう。普段タバコを吸い慣れていない設定なので当然激しくむせ返るわけですが、蒼井と言えばヘビースモーカーとしてかつてよくマスコミに取り上げられていました。そのため“ちょっと違和感がある”“さすがスモーカーだからむせるのもうまい”など、いささか意地の悪いポストがSNSには見られましたね」(同)

 本来、ドラマの中なのだから登場人物がタバコを吸おうがどうしようが勝手なはずである。そもそも各局のドラマでは殺人が日常的に行われているのだ。

 しかし、タバコへの目が厳しい風潮には逆らえない。結果、局側の“配慮”の姿勢はエンドロールのクレジットから垣間見えることとなった。

連ドラが終わる頃には

《このドラマはフィクションです。(中略)喫煙シーンは出演者・スタッフの健康に配慮しながら撮影しています》

「現代を生きる俳優ならタバコのイメージから遠く離れた方がベターであるのは間違いないのに、敢えて自身の過去の報道やイメージを背負って逃げずに演じる姿に俳優魂を感じました。蒼井は子を持つ母親ですからなおのことです」(同)

 蒼井が演じる2つのコンテンツでは“哀しみ”“切なさ”“人間のどうしようもなさ”といった世界が共通して描かれているわけだが、連ドラが終わる頃にはそういったイメージを裏切るような広告出演、さらには新たな挑戦となるような作品が準備されているかもしれない。

デイリー新潮編集部

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