警官が部屋に踏み込むと「毛布にくるまった女の子が2人」…88年「西巣鴨子供置き去り事件」 誰も知らなかった“14歳兄の未就学”と“妹の存在”
毛布にくるまった女の子が2人
事件発覚の1カ月ほど前には、部屋を訪れた際に7歳ぐらいの女の子がドアを開けた。そこに戻った少年は、「夜の仕事をしている女性から預かった子供」と釈明した。
「こういうことがあって、今月の13日にまず警察に相談したのです。4日後の17日、警察が来てくれるというんで、午後の3時頃に部屋へ行って少年が居るかどうか確かめようとしたのです。チャイムを押しても返答がないので、マスターキーで開けて部屋に入って、風呂場も押し入れも調べたのですがもぬけのカラ。トイレは見ませんでしたが……。
30分後、警官が来たので一緒に部屋に入ったら、驚いたのなんの、今度は台所の板の間に毛布にくるまった女の子が2人いたんです。下の女の子はガリガリにやせていて、“どうしたの、ご飯食べてるの?”と聞くと、“ウン”と返事したんですが、うちからバナナとおむすびを持ってくると、むしゃぶりつくように食べ、やっと元気が出たのか、チョコレートが食べたいといったので、1階の店から買ってきました」
2人の女の子はAとは違う姓を名乗り、それぞれ2歳、5歳と自称した。大家には「もっと大きく見えた」というこの2人は、引っ越しから9カ月間も部屋にいたことになる。そこに帰宅した少年はまた「預かっている子」と釈明したが、警官が福祉事務所の案件と判断したため、翌日に全員が保護された。
顔をそむけて部屋に入った
少年に対して“怪しげ”なものを感じていたのは、大家さんだけではなかった。マンション1階のコンビニエンスストアの店長も同じだった。
「少年が来るのはいつも真夜中の、1時、2時。おかしいとは思いましたけど、原宿だって、昼間から制服の女の子が歩いていても、タバコを吸ってる子がいても誰も注意しない世の中でしょう。それでもうちなんか、おかしいなと思ったお客さんには声をかけてるんですが、あの子はこっちが声をかけても、ポンとお金を投げて寄こすようなところがあってね。それだからといって警察へ知らせるってのもおかしい話でしょう」
仲のいい友達と一緒に来店したことはあるが、妹らしい女の子の姿は一度も見なかったという。マンションの隣人も、
「時折、顔を合わせた時“こんにちは”って声をかけると、さっと顔をそむけて部屋に入ってしまった。それ以外、特別におかしいとは感じませんでした」
もっとも、昼間は仕事に出ていて、少年と顔を合わせるのは日曜か夕方という人ばかり。少年も外出は夕方以降にしていたらしく、学校に行っていないのがバレることはなかった。それにしても、14歳まで戸籍もなく、学校にもただの一度も行ったことがないというケースは「前代未聞」と、少年たちを保護した豊島区東福祉事務所の神津恵七所長も驚く。
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部屋にいなかった2歳の三女をめぐり、母親と長男の話に食い違いが――。第2回【「ずうっと坊ちゃん1人」…誰も知らなかった“自宅出産の年子4人” 88年「西巣鴨子供置き去り事件」で2人が死亡した理由と母子のその後】では、事件発覚後の展開を伝えている。
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