「私の『推し』間違っていませんよね」「このペン正解ですよね」 名門校教師が見た、令和の子供たちの“正解病”

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「正解」を求めがちな別の理由には…

 文部科学省は「探究型の教育」「教育の多様性」を謳っている。だが、首都圏をはじめとした中学受験ブームの中で、子供たちは小学校の低学年から徹底的に正解を出す訓練をさせられていたり、学校のGIGAスクール構想で導入された電子黒板に自分の回答が他の生徒のものと共に羅列されて比較されるのが日常になったりすることで、正解を求める思考が過度に植え付けられている。

 また、ネットの世界では、間違った言動をした人たちが袋叩きに遭う姿が毎日のように繰り広げられている。ネットリンチである。こういう時代に育った子供たちは、正解が得られなければ血祭りにあげられるという不安と共に生きている。

 さらにここ数年は生成AIの使用が子供たちの間に広がっていることも大きいという。先の教員は言う。

「今の子たちにとって生成AIは親や教員以上に重要な相談相手です。勉強がわからなければ画像を送るだけで詳しい説明と共に答えを教えてくれるし、『正しい作文』だって完璧に書いてくれます。

 また、今の子は服のコーディネイト、メイク、デートコース、そこでする会話まであらゆることを生成AIに尋ねます。今日のコーディはどうすればいい? このメイクで合ってる? と。生成AIはこれらの問いに対して即座に『正解』を教えてくれます。今の子からすれば、生成AIに従えば、間違いはないという意識なんです。

 そんな中で子供たちが正解を過剰なまでに求めるようになるのは、むしろ自然のことなのかもしれません」

 昔もファッションに一定の「正解」はあったが、そこには“自己流(オリジナル)”を組み込む余地もあった。

 しかし、画像をアップすれば、即座に生成AIが最適な回答を用意してくれる社会の中では、それが介入する余地が狭まっているのかもしれない。

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