巨人、阪神、ヤクルト“三つ巴の大混セ”で改めて気になる「CSをやる意味って?」…球界関係者がCSを支持する“収益以外の理由”とは

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CSが持つ致命的な欠陥

 今年からCSのアドバンテージ制度が変更される。ファーストステージを勝ったチームが「優勝チームから10ゲーム差以上離されていた」か「リーグ戦の勝率が5割未満」の場合、優勝チームのアドバンテージは従来の1勝から2勝に増える。

 とは言え、どれだけアドバンテージが厳しいものになったとしても、2位や3位のチームが1位のチームを破る可能性は常に存在する。絶対にゼロにはならない。

 野球解説者の広澤克実氏は、以前からCSの開催には反対してきた。セ・リーグとパ・リーグの優勝チームが日本シリーズを戦うべきだと主張してきた。

「私はCSに反対しています。そのためCSの改革案を提案するつもりはありません。一方でポストシーズンの魅力も充分に理解しています。プロ野球でポストシーズンを開催することは大賛成ですが、『リーグ優勝したチームで戦われる』という大原則を曲げてはなりません。となるとプロ野球は最低でも4リーグが必要になります。ただし3リーグ制にして、残り1チームはワイルドカードで選ぶのは許容範囲内だと思います。いずれにしても2位や3位のチームが日本シリーズに出場する可能性が存在する限り、CSはリーグ優勝の価値を毀損してしまうという大きな欠陥を抱えています」(同・広澤氏)

意外な論点“勝負勘”

 XなどのSNSでもCS反対論は目立つ。つまりプロ野球ファンの中で、CS廃止論は決して少数意見ではないのだ。しかしながら、不思議なほどCS廃止論は盛り上がらない。なぜだろうか。

「最近になって気づいたのですが、GMや監督、コーチの中には意外と“CS擁護派”が多いのではないでしょうか。なぜなら『CSが廃止されると日本シリーズでの勝負勘が失われてしまう』と不安を覚えているからです。仮にCSが廃止されたとします。もし9月にリーグ優勝を決めてしまうと、日本シリーズが行われる10月まで緊張感に満ちた試合は行われません。一方、相手リーグは終盤までもつれにもつれたとしましょう。もし劇的な優勝を成し遂げたら、その勢いが日本シリーズに反映される可能性があります」(同・広澤氏)

日程の見直しが重要

 セ・リーグのAというチームは早々とリーグ優勝を決めて勝負勘が鈍っている。一方、パ・リーグのBというチームは最終戦で劇的な優勝を決めたため勝負勘は冴えている。何より選手の勢いが完全に持続されている。

 こんな2チームが日本シリーズで相まみえたら、Aチームが苦戦を強いられるのは火を見るより明らかだ──。

 広澤氏は「ここで考えなければならない問題があります。日本のプロ野球はアメリカのメジャーに比べると、ポストシーズンの日程が間延びしているのです」と指摘する。

「昨年、ドジャースがとてつもない過密スケジュールでポストシーズンを戦って日本でも話題になりました。10月4日から地区シリーズが始まり、ワールドシリーズが終わったのは11月1日です。そもそもリーグ戦の消化試合もダブルヘッダーが当たり前という過密日程です。メジャーはファンを待たせないよう急ぎに急ぐのです。CS擁護の主な論拠は『消化試合がつまらなくなる』と『日本シリーズに勝つため勝負勘を研ぎ澄ませたい』の2点だと思いますが、これは消化試合とポストシーズンの日程をメジャーなみに急ぐことで解決できるのではないでしょうか」

 第1回【巨人が“混セの主役”に躍り出て「橋上代行」に“名将”の声も…元巨人4番が“橋上マジック”の成果は「今のところまだありません」と語る理由】では、交流戦を勝ち抜いて優勝戦線に踊り出した巨人と、戦力は充分なのに独走ができない阪神について詳細に報じている──。

デイリー新潮編集部

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