「鈴木俊一交代、萩生田光一昇格か」 永田町で囁かれる次期「幹事長ポスト」の行方
高市早苗首相は今夏、お盆明けにも党役員人事を行うとみられている。その中で焦点の一つとなりそうなのが鈴木俊一幹事長の去就である。後任候補として有力視されるのは萩生田光一幹事長代行だが、起用されれば旧安倍派の本格復権を象徴する人事となる。現在の党内力学と政権内の人間関係を踏まえ、どこよりも早くその行方を考える。
(2026年6月29日に「新潮QUE」で配信した記事をもとに再構成しました)
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自民党の「党役員人事」の行方
次の自民党役員人事と内閣改造について、今国会がどのような形で閉じるかが分かりませんし、国民民主党との連立をどうするか、日本維新の会との連立は続くのか、など不確定要素が多く、現段階で予測するのが難しいところがあります。ですので、今の党内力学や高市総理との人間関係から見てどういう人事になりそうか、あくまでも現時点での見立てになります。
今永田町で囁かれているのは、人事の時期が「お盆明け」になるのではないかということです。党役員人事の焦点の一つは、幹事長のポスト。現在の幹事長は麻生太郎さんの希望に従うという、その1点だけで鈴木俊一さんを据えています。そのため、鈴木さんが幹事長として果たしている役割は極めて限定的です。象徴的なのが「衆議院の解散は新聞で知った」という発言。高市さんとのパイプの細さが伺えます。鈴木さんは幹事長を1年弱務めた、ということで代わる可能性もあるのです。
幹事長が代わる場合、後任で一番順当なのは幹事長代行の萩生田光一さんの昇格です。いまも実質的には幹事長業務を萩生田さんが担っている状況に近いです。鈴木さんを代えて高市さんから遠い人にする理由はないので、高市さんに近くて幹事長ができる人というと、やはり萩生田さんが一番適任と見られます。
萩生田さんを起用する場合、裏金問題は完全に過去のものだというメッセージになります。前回幹事長代行にしたのも、まだ「党四役」には入れないということも理由の一つだったのですが、今年2月に同じ旧安倍派五人衆の一人・西村康稔さんが選挙対策委員長に入りましたから、萩生田さんを幹事長にしてもいいという考えもあります。しかし高市周辺にも党の資金を握る幹事長は別格だという見方もあって、高市総理がどう考えるかということだと思います。
今、党には「国力研究会」もできて、来年の総裁選も見据えて党全体の高市支持の流れを強めていこうという動きがあります。しかし、現在は支持率が高いから党内はまだ比較的静かなのですが、徐々に綻びも見えてきていますし、いつガタガタしてくるか分かりません。高市さんが党内の支持基盤が弱い状況は変わっていないので、党内をきっちりまとめるという意味でも幹事長の存在が非常に重要になってきています。
しかし党内には依然として「政治とカネ」の問題の余韻が残っていますし、しかも直近で元参院議員の大野泰正さんが有罪になったりしていますから、今も幹事長は萩生田さんにしないほうがいいのではないかという声があるんです。でも萩生田さん以外に誰か候補者がいるかというと、なかなか名前が挙がってこない。
麻生さんは今の状況だと副総裁に留まるのではないかと思います。ただ鈴木さんを幹事長から外せば、麻生さんは副総裁として残ったとしても影響力は弱まる。鈴木幹事長の去就は「麻生離れ」にも繋がると思います。
それから政務調査会長の小林鷹之さんは、高市さんとの関係が微妙になってきているので代わるのではと言われています。小林さんは毎週一回、必ず高市総裁に面会し、心合わせするようにしていますが、これを高市さんがあまり快く思っていません。小林さんも麻生副総裁の推しで政調会長になりましたが、高市さんは有村治子さんを政調会長にというのが当初の想定だったようなので、総務会長から横滑りということも可能性として考えられます。他の党役員については、玉突きになってくるので、閣僚人事によっても色々なケースが考えられ、予測することは難しいです。
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