100種を超える「ロシア兵器」機密データが丸裸に…プーチン大統領を追い込むウクライナ「軍事史上初のプロジェクト」 新品同様の兵器が敵国に渡ったロシア軍の致命的欠陥とは
なぜ新品の鹵獲品があるのか?
「これでロシアの“経済制裁の回避ルート”を突き止められるのではないかと期待が集まっています。調査を行って得られた情報から再発防止を強化すれば、経済制裁の抜け穴を塞ぐことができます。さらに驚くべきことに、ウクライナはデータだけでなく鹵獲した兵器そのものも“開示”する方針です。希望者にはロシア製兵器の原物も貸し出すと発表しているのです。もし日本政府がトロフィー・ラボの使用許諾を得たとして、貸し出しを希望すれば日本人の専門家がロシア製兵器を徹底的に分析することも可能なのです」(同・軍事ジャーナリスト)
鹵獲した兵器の中には新品同様の代物もある。軍事ジャーナリストは「例えば攻撃ヘリのKa-52は全くの無傷で、本当に戦場で鹵獲したのか疑問に感じてしまうほどです。横流しを疑う人がいても仕方がないでしょう」と言う。
状態の良い鹵獲品が多いのは、ロシア兵の練度や士気が極めて低いことが原因だ。何しろ最前線に展開するロシア兵は、まさに“烏合の衆”だと言える。例えば2022年、ロシア軍は「6カ月戦えば恩赦する」と囚人を勧誘して話題になった。
多くのロシア国民はウクライナ戦争を「正義のない戦争」と考えており、無理に徴兵を実施すると世論が反発する可能性がある。
自業自得のプーチン大統領
そのためウクライナの最前線に展開する部隊には、現在でも囚人兵が含まれていると考えられている。さらにアフリカ諸国やネパール、インドなどで傭兵を募集しているほか、ロシア辺境に住む低所得者にも高給を提示して入隊を呼びかけている。
「ロシアが北朝鮮に経済支援や軍事援助を保証し、北朝鮮軍の正規兵が派兵されたのも記憶に新しいでしょう。5月には国内の多重債務者を対象に『入隊したら借金を帳消しにする』と呼びかけ、多くのメディアが記事を報じました。陸上自衛隊の戦車隊員なら戦車を放棄して退却する場合、破壊の手順について訓練を受けます。戦車を丸ごと破壊できれば理想的ですが、困難な場合は光学照準器などの火器管制システムや通信機器の破壊が最優先……などと学ぶわけです。一方、はっきり言ってロシア兵はこうした訓練を受けていませんし、破棄の命令も無視してしまいます。ウクライナ軍が公開した動画などを見ると、退却の際は我先に逃げ出しており、兵器の鹵獲を防ぐといった考えなど全くないことが分かります」(同・軍事ジャーナリスト)
トロフィー・ラボが稼働したことで怒り心頭のプーチン大統領は部下を叱りつけているのかもしれない。しかし結局のところ、囚人兵や傭兵だらけの部隊を最前線に派遣することを許可したのは他ならぬ大統領だ。まさに自業自得だろう。
第2回【ウクライナが「ロシア製兵器の弱点」を公開…プーチン大統領が頭を抱える戦争への影響以上の“大打撃” 中国や北朝鮮が狼狽している可能性も】では、トロフィー・ラボのデータがロシアの軍需産業にも深刻な打撃を与え、中国や北朝鮮の兵器も弱点が判明する可能性があるという意外な展開について詳しくお伝えする──。
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