【ブラジル戦敗退】 森保監督になぜ“続投報道”が相次ぐのか? 「赤字31億円」のJFAが抱えた後任選考 “2つの難航要素”
山本委員長の兼務
この2つの委員会・部会の責任者が、森保ジャパンのこの4年間を評価する立場にいた山本昌邦氏だ。山本氏はナショナルチームダイレクター(ND)の役職も兼ねている。協会幹部が代表強化の3つのセクションの責任者を兼務するのは極めて異例だ。次期代表監督選考のキーマンの1人でもある。
昨年10月、山本NDは、航空機で児童わいせつ画像の閲覧をしたことで解任された影山雅永(かげやままさなが)氏の後任として技術委員長を兼務することになった。これもまた異例の人事だったが、
「JFAでは今年3月で山本NDの兼務を解く予定でした。W杯イヤーの技術委員長には次期代表監督探しという重要なミッションがある。それでも後任がみつからなかった。JFA幹部の人材難が浮き彫りになりました」(古参のサッカー記者)
W杯開幕が近づいても後任監督の選考リストアップは難航。そこで、技術委員会、強化部会の検討に加え、JFAの宮本恒靖会長が1人指名する「助言人物」(非公表)を置き、「宮本会長、山本ND、そしてこの助言人物の3人で次期監督を選ぶことになった」(前出記者)
これまでならW杯期間中に、次期監督の名が浮上するのが通例だった。が、今大会ではJFA側が外国人監督と接触したことは全く報じられないまま、「森保続投」報道が先行した。
JFAの財政難
「後任監督」を思うようにリストアップできない事情のひとつにJFAの財政難がある。JFAはコロナ禍での大打撃と、トレーニング施設「夢フィールド」の建設、女子プロリーグの設立支援などの影響で財政が悪化し、2022年度には約49億円の赤字決算となった。自社ビル・JFAハウスの200億円とも言われる売却益でその後3年をしのいだが、それも尽きた今年度予算では、約31億円の赤字となる見通しだ。
一方、世界では、有名外国人監督の年俸相場は高止まりの状況だ。ブラジル代表・アンチェロッティ監督の年俸は18億円以上とも言われる。仮に今大会でブラジル代表が優勝すれば、出場国以外の出身者が指揮官を務めたケースとしては、W杯史上初という快挙となる。ブラジルサッカー連盟はその報奨金として13億円ものボーナスも約束している。一方、
「森保監督の年俸はボーナスを含めて2億円台と言われています。JFAが出せる条件では、有名外国人監督との交渉にすら入れないどころか、門前払いされてしまう可能性もある」(現地で取材するサッカー関係者)
前回のカタール大会後には、森保監督を契約満了で「退任」させる案もあった。当時の技術委員会が提示したが、これをJFA田嶋幸三会長(当時。現・名誉会長)が「森保続投」で押し切っている。22年7月、田嶋会長は、W杯優勝は自国出身の監督しか優勝していないことを理由に、「Japan’s Way(ジャパンズウェイ)」という中長期指針を発表して森保ジャパンを後押しし続けた。
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