「インフレと長期金利の急騰は政権の命取り」 高市首相と植田日銀の“密約”とバーター

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根強い物価上昇リスク

 日銀は金融政策決定会合で昨年12月以来の利上げを決定。政策金利は31年ぶりに1%台となる。高市早苗首相は2024年9月の自民党総裁選で「金利をいま上げるのはアホやと思う」と発言したが、総裁・首相となっても日銀の利上げ姿勢には神経質になってきたとされる。

「日銀の植田和男総裁が6月前半に利上げをほぼ予告するなど、市場はすでに利上げを織り込んでいたので特にサプライズはありませんでした」

 と、担当記者。今回の決定会合には植田総裁が入院中で欠席したため、内田副総裁が代理で会見した。

「内田副総裁は利上げに踏み切った理由として、日銀が掲げる基調的な物価上昇率が2%の目標を超えて上振れしていくリスクがあり、それに対応するためとしました」(同)

 現在行われている政府による燃料費補助などの効果がなくなれば、たちどころに物価ははねあがるリスクにさらされているとの判断もありそうだ。

後手に回り

 中東情勢の不透明化を受けた原油価格の上昇をきっかけに企業間取引における価格転嫁が進んでおり、今後それが商品価格の上昇につながっていく可能性があることも日銀内でリスクとして共有されているようだ。

「景気が減速するリスクよりも日銀の金融政策が物価上昇に対して後手に回ること(ビハインド・ザ・カーブ)を意識したのでしょう。このビハインド・ザ・カーブを織り込んでいるのは為替相場で、政府が為替介入を行っても円安の進行を食い止めることがそう簡単にはできなくなっています」(同)

 ビハインド・ザ・カーブに陥った理由として過去の利上げ失敗のトラウマが指摘されるが、高市首相も利上げの壁として立ちはだかってきた。

「高市氏はかねて日銀の早期利上げにはクギをさし、緩和継続の姿勢をアピールしてきました。今回日銀は、金利水準は依然として緩和的との見方を維持しており、その点で政権と齟齬(そご)はないとのスタンスと言えるのかもしれません」(同)

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