ウクライナ軍のドローンがロシアの重要拠点を次々に急襲…「プーチン大統領」の苦悩があらわとなった「対ドイツ戦勝記念日」軍事パレードの異様な光景

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 ウクライナのゼレンスキー大統領は6月4日、ロシアのプーチン大統領に対する「公開書簡」を発表した。その中で特に注目されたのは“ロシアの苦境”に言及した部分だった。ロシアは軍事的にも経済的にも疲弊しており、何よりロシアの国民が戦争の継続を望んでいないとゼレンスキー大統領は指摘。その上で戦争終結に向けた首脳会談の開催を提案したのだ。(全2回の第1回)

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 すると翌5日、プーチン大統領は首脳会談について「今のところ意義を見いだせない」と明確に拒否。書簡には「無礼な内容が含まれている」と批判した。

 プーチン大統領の強気な態度を受け、ゼレンスキー大統領はドローン攻撃を実施した。6日にSNSでサンクトペテルブルクにあるロシア軍基地を攻撃したと発表し、停戦や和平交渉に応じないプーチン大統領に対する“制裁”だと明らかにした。

 今年2月、日本の大手メディアは「ウクライナ軍事侵攻から4年」の記事を相次いで報じた。この時、ウクライナの東部・ドネツク州の要衝であるポクロウシクをロシア軍が掌握したという情報が流れていた。

 ところが4月ごろから戦況が変化する。最前線ではウクライナ軍が創設したドローンとロボット兵器による無人部隊がロシア軍を撃退。さらに長距離ドローンがロシア国内の重要施設を空爆し、相当なダメージを与えた。

 軍事ジャーナリストは「まずウクライナにおける最前線の状況ですが、ロシア軍は相当の死傷兵を出しており、なおかつ、大きな犠牲を払っても占領地がほとんど増えていません」と言う。

ロシア経済の苦境

 フィンランドのストゥブ大統領は4月「戦場では兵士の死傷者比率が変化しており、ウクライナ軍が兵1人の損害を出すと、ロシア軍は兵5人の損害を出している」と指摘した。

「ウクライナ軍は無人兵器をフル活用し、自軍の損害を最小限に抑えることに力を注いでいます。最前線では『陸上無人機(UAV)』がロシア軍を攻撃。さらに中射程ドローンで兵站補給拠点を叩き、前線部隊を孤立弱体化させています。また長射程ドローンや新型巡航ミサイルを使い、ロシア国内の石油関連施設や軍需工場も空爆しています。注目すべきなのは、アメリカとイスラエルがイランを攻撃したことで原油価格が大幅に上昇したにもかかわらず、産油国であるロシアは価格上昇の恩恵を受けなかったことです」(同・軍事ジャーナリスト)

 ある意味ではアメリカ経済と似た状況だったと言える。確かに一部の石油産業は潤ったかもしれない。だが物価高がロシア経済を直撃した。一般国民はインフレに苦しみ、厭戦気分が蔓延する可能性が指摘されていた。

 軍事ジャーナリストは「プーチン大統領が直面する苦境を鮮明に写しだしたのが、5月9日にモスクワで行われた軍事パレードです」と言う。

 ロシアで5月9日は、第二次世界大戦で旧ソ連がナチス・ドイツに勝利したことを祝う国家の最重要祝日「戦勝記念日」にあたる。

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