規格外のパワーでプロ野球ファンを沸かせた「外国人選手」だが…このところ“元メジャーの大物”って小粒になってませんか
昨今、日本のプロ野球(NPB)では、外国人選手、いわゆる「助っ人外国人」への期待値が低くなっている。ファンの間では、ライデル・マルティネス(巨人)とフランミル・レイエス(日本ハム)は例外として、外国人選手に対して、「打者であれば打率.260くらいで、年間15~20本塁打を打ち、それなりに守備が良ければ“当たり”」という認識になっている。外国人選手がケタ違いのパワーで30~50本を打ちまくっていた時代とは隔世の感がある。【中川淳一郎・ネットニュース編集者】
【写真】アンダーソン・セベリーノ獲得報道も…セ・パ交流戦前に練習に励む「阪神タイガース」ナイン
“バリバリ”の獲得は金銭的に難しい
その一方で、スポーツメディアは、外国人選手を過度に大物扱いしがちだ。スポーツメディア「Full-Count」は6月8日、「最速159キロの“無双左腕”が解雇 理由は『日本でプレーするため』…身長178cmの本格派」という記事を配信。
見出しをみると「こりゃすごい、一体誰だ! そんな大物を日本で見られるのか!」と一瞬前のめりになるが、記事を読むとずっこける。
〈シーズン途中に“大物”が日本球界に加わることになりそうだ。メッツのアンダーソン・セベリーノ投手が、「日本でプレーするため」解雇されたと、米メディア「ジ・アスレチック」のウィル・サモン記者が6日(日本時間7日)に報じている〉
この記事ではセベリーノがメッツ傘下の3Aシラキュースで18試合登板・2勝0敗5セーブ・20奪三振・防御率1.31の「好成績」を残したことを紹介。さらにこう表現する。
〈メジャーでは、2022年にホワイトソックスで6試合に救援登板したのみ。7回1/3を投げ、9奪三振、防御率6.14と振るわなかったが、資質は十分だ。身長178センチとメジャーリーガーでは小柄ながらも、最速98.9マイル(約159キロ)を誇り、スライダーとチェンジアップを織り交ぜる〉
いや、コレ、完全に「3Aでは無双だがメジャーでは通用しなかった投手がNPBで目立ってメジャーのスカウトの目に留まりたい」という話ではなかろうか。筆者は現地でそのピッチングを確認したり、選手や関係者に直接取材したりしたわけではないが、いち野球ファンとしてデータを見る限りそう思えてならないのだ。最近では「メキシコリーグで打率3割」やら「3Aで20発のパワー」などの選手が登場するが、メジャーと3Aを行ったり来たりといった選手ですらメディアはなんとか期待をさせようとする。かつてと比べて全体的に“小粒化”している感は否めない。その背景には、MLBとNPBの激しい給料格差がある。放映権料の高騰でメジャー球団の資金力は膨れ上がっており、要するに、日本の球団は金銭的なハードルが高すぎてバリバリのメジャーリーガーを獲得できないのである。
[1/2ページ]


