退場処分「阪神・藤川監督」の猛抗議と「壁ドン」のウラにあった冷静な計算

スポーツ 野球

  • ブックマーク

ルールの空白地帯

 NPBではコリジョン(衝突)を防止する「コリジョン・ルール」はすでに採用されていたが、当時は本塁のみの規定で、送球を野手が処理しながらのブロックは故意ではないなどと判断されれば走塁妨害とはならなかった。

 審判団による「故意ではないから走塁妨害には当たらず、走者アウト」というのはもちろんルールに基づいた説明ではあったが、接触する余地がないほどブロックされたベースにどうやって到達しろと言うのか? 体当たりで野手を力づくで弾き飛ばすしかないのでは?……などといった指摘に抗弁する余地もまたなかった。いわば、ルールの空白地帯が露呈したケースと言えるかもしれない。

 岡田監督の抗議を受け、阪神はセ・リーグに対して意見書を提出した。その後、タイミング的にセーフなのにベースにタッチできずにアウトとなった場合、「ブロッキングベース」という形でセーフとされるルールが適用されることになった。

責任審判が根拠を明示するくらいの

「『岡田ルール』とは事情が違いますし藤川監督が大きな改変を求めているということはないでしょうが、球団本部長が話したように責任審判が判断の根拠を明示するくらいの変更はあるかもしれないですね。固唾をのんで見守っているファンに何ら説明をしないままゲームを進めることを是として良いのかという話につながっていると思います」(同)

 サッカーのVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)やラグビーのTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)はVARやTMO側からの能動的な介入がある。「介入が多すぎる」などの批判はあるし、誰もが納得する判断が下るわけではもちろんないが、フィールド上の審判員とセンターの画面の前にいる審判員とのやり取りなどディスクローズされる部分が大きければそれだけファンもいくらか納得するはずだ。野球に限らないが、相手チーム、審判、そしてファンがいなければ成立しないというのは間違いない。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。