退場処分「阪神・藤川監督」の猛抗議と「壁ドン」のウラにあった冷静な計算
藤川監督としては
交流戦前に日本野球機構(NPB)と12球団による理事会、実行委員会が開かれ、今季から導入されたリプレーセンターについて「交流戦前の5月25日までで、リクエストは179件で約2分かかっていた平均検証時間が約30秒短縮された」との報告があった。1分半に対して今回の5分というのは確かに長い印象は否めない。
センターには各試合の中継映像を見ることができる画面が設置され、現役の審判員2名が常駐する。リプレーセンター設置の主旨は「公平性の確保」「判定精度の向上」「審判員の負担軽減」などとされる。センターにはモニターが並んでいるのだが、1つの試合を多くのモニターで監視するわけでも、センターの審判員の側から各試合に介入するわけでもない。
「藤川監督としては判定基準を明確にしてほしかったということのようです。“アウトかセーフか判断がつかなったから”レベルでももちろん良いのですが、責任審判がヘッドフォンでセンターとそれなりの時間やり取りし、その内容は可視化されないということはファンあってのプロ野球として問題ではないかという異議申し立てですね」(同)
岡田ルール
監督退場の翌日、阪神の嶌村聡球団本部長はNPBにアウト判定の理由を求める確認書を提出したことを明かした。嶌村氏は取材に対して次のように述べている。
・球団として下された判定について異議申し立てるということではない。
・検証に時間が長くかかったことも含めてアウトの根拠を教えてほしい。どういう映像を見たのかも。
・藤川監督が退場処分になるのを承知の上で抗議しているのだから、球団としても重く受け止めて、確認書を出せていただいた。
阪神のこうした形の抗議には先例がある。後に「岡田ルール」とも呼ばれるレギュレーションができるきっかけになった当時の岡田彰布監督の抗議がそれだ。
その当時を振り返っておこう。2023年9月、阪神・熊谷は2盗を試みた。遊撃手はバランスを崩し、足が2塁ベースを完全にふさぎ、熊谷のスライディングをブロックするような格好になった。一旦はセーフ判定とされたが、相手チームのリクエストでアウトに。岡田監督は納得できず、猛抗議したが実らなかった。
[2/3ページ]

