なぜ犯人は5歳の弟まで刺したのか、真犯人は誰なのか 衝撃展開の「田鎖ブラザーズ」ラストはどうなるのか

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なぜ稔を刺した?

 もっちゃんが真犯人であるのなら、動機は母・カルと店を守るため。もっちゃんはカルの老人ホーム入りを考えていた(同)。母思いだった。

 ここで第1回からくすぶっている謎が浮上する。なぜ、犯人は5歳だった稔まで刺したのか。実行犯がもっちゃんなら、なおさら解せない。しかも犯人は1階で両親を殺害したあと、わざわざ2階に上がり、子供部屋に入っている。

 稔を刺したのはアクシデントではないか。2段ベッドの下段で寝ていた稔が、犯人の侵入に気づいてしまったから刺し、逃走した。どうして子供部屋に入ったのか。何かを探していたのではないか。

 それは朔太郎が手製のロボット内に隠していた密造銃と読む。これが密造銃取引中のトラブルとは違う、もう1つの両親殺害の理由と見る。この銃が畳屋の加賀の射殺に使われていたとしたら、五十嵐組や笹岡、辛島金属工場は放っておけない。逆に朔太郎にとってはこの密造銃が身を守るための保険だったのではないか。同組、辛島にとって朔太郎は危険分子になっていた。もっちゃんに殺害を命じても不思議ではない。

 もっとも、両親殺害の犯人はもっちゃんとは限らない。もっちゃんが犯人とは思えない状況証拠を挙げる。まず事件当日もパート従業員の由香と親しげに会話している(第3回)。小さなことではない。いくらカルが人質のような状態であろうが、サイコパスでもない限り、由香の殺害は難しいはず。幼い田鎖兄弟から両親を奪うのも身を切る辛さだろう。

 ほかにもある。五十嵐組の掃除屋(証拠隠滅屋)によってシュレッダーにかけられた津田のノートを田鎖兄弟宅から盗むようにふみから指示されたが、思いとどまった(第7回)。自分にとってもマイナスだ。

 やはり、ふみに命じられ、田鎖兄弟宅から朔太郎が隠し持っていた密造銃を盗んだものの、ふみに涙ながらに良心の呵責を訴え、結果的に宅配便で返却した(第8回)。

 この直後、もっちゃんは横浜市金沢区で変死体となって発見される。つまり、他殺か自死である。他殺なら口封じ、自死なら田鎖兄弟への贖罪だが、61歳の男が年老いたカル1人を残して自ら命を絶つだろうか。他殺と見る。もっちゃんは自分でも気づかぬうちに両親殺害のお先棒を担いでしまったのではないか。

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