畑芽育と志田未来がW主演「エラー」 “想定外の方向性と深い題材”に注目
しまった、テレ朝のドラマは話数が少ないことを忘れていた。あっという間に終わった「エラー」が想定外の方向性と深い題材で描いていたことに触れておこう。
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畑芽育&志田未来のW主演。被害者と加害者の線引きが曖昧で、責任の追及が難しい「事故」を通して出逢った二人が育む友情と贖罪の行方、というかなりトリッキーな設定だ。共感性が著しく低い設定ではあるが、どこか冷めて、斜に構えた二人の会話劇は面白かった。悲劇の真っただ中、深刻な渦中にいる二人だからこそ、底抜けにのんきなガールズトークが際立つ。不謹慎っておかしいのよね。
畑が演じる中田ユメは空気を読むのが苦手、人をいら立たせる才能に秀でているため、社会ではやや生きづらいタイプ。ただ、弱っている人への共感性は高く、心根は優しくてまっとうだ。DV男だった父の死がきっかけで、母(栗山千明)とは疎遠に。母は塾経営で成功し、新しい家族もできた。ユメは高校生の弟(坂元愛登)と暮らすも生活は楽ではない。
志田が演じる大迫未央(みお)は、ノーと言えず、都合のいい人になっている自分にストレスをため込んでいた。が、母・美郷(みさと/榊原郁恵)がビルの屋上から転落、下にいた近藤宏(原田龍二)を巻き添えにしてしまい、人生が一変する。母は亡くなり、近藤は意識不明の重体。近藤の妻・紗枝(菊川 怜)は弁護士を立て、損害賠償として1億円を請求するという。高校生の娘・さくら(北里 琉)も恨みと怒りをぶつけてくる。母がなぜ命を絶ったのか分からず、突然加害者家族となってしまい、茫然自失状態。自らも命を絶とうとしたときに、止めに入ったのが引越し業者のユメだった。美郷の遺書を見つけたので届けに来たというが、実は……。
町中で左右違う靴を履いていた美郷を見かけ、放っておけずに声をかけたユメ。屋上で美郷を止めたものの、飛んできた鳩を手で払って、うっかり美郷を突き落としてしまったわけだ。ユメの恋人で会社の先輩・佐久間健司(藤井流星)と共に、この事実を隠すことに。隠すつもりがいろいろバレて、ついでに佐久間が既婚者だったこともバレる。もう芋づる式にボロが出る。
刑事の遠藤孝彦(岡田義徳)は事件性を疑うも、美郷の遺書があることからちゅうちょする。実は遠藤自身も妻を自死で失っているからだ。
全員が不運で、全員が罪悪感や後悔の念を抱えている。誰が悪いとは断言できない。本当にこういう事故が起こり得る。不運な事故については責任の所在を追及したくなるし、被害者家族の怒りのやりどころも欲しい。でも、他意や悪意のない、むしろ善意に近い行動が取り返しのつかない事態に転がっていくことって、あるよなと。エラーするんだよ、誰だって。
亡き母への思いと友達の残酷なうそ、未央は心にどんな決着をつけるのか。寛恕(かんじょ)の気配を感じたが、歩道橋から二人で転落したところで、慌ててこの原稿を書いている。結末は分からないが、このドラマが非定番に挑んだことを評価して書き残しておきたくてね。







