就寝中に4人の強盗が…バールで頭を殴打され妻と自宅に監禁された79歳男性が語る「恐怖の30分間」 逮捕者に17歳少年と「向かいに住む20歳男」【埼玉・狭山強盗致傷事件】

国内 社会

  • ブックマーク

頭に穴を開けて血を抜く大手術

 妻を見ると流血していたものの、命に別状なさそうだった。110番しようと思ったが、家の固定電話の線は切断され、子機と携帯電話は桶の中に水浸しに。だが、犯人たちはファクスがある「親機」が、倉庫として利用していた部屋に設置されていたことを見逃していた。

 Aさんは親機を使って110番。すぐにパトカーと救急車が駆け、Aさんは病院に搬送された。幸い妻は軽傷で済んだが、Aさんは眼窩骨を骨折する重傷を負った。

「ちょっと当たりどころが悪かったら、失明していたでしょうし、最悪、死んでいたでしょう。当初は全治3カ月と言われましたが、その後、頭の中に血が溜まっていることが判明し、頭に穴を開けて血を抜く大手術を受けました。事件から4カ月が経過し、最近ようやく動き回れるようになったところです」(Aさん)

 奪われたのは現金約13万円と高級時計、ネックレスなどの貴金属11点(時価81万円相当)。埼玉県警は、当日の午前8時頃、現場近辺で車に乗っていた鎌田竜二、佐藤辰弥両容疑者を職質し、車内からバールが見つかったため、ピッキング防止法違反容疑で現行犯逮捕し、翌日には岩田咲人容疑者も同容疑で逮捕した。

 そして発生から約3週間後の3月3日、最後の1人である17歳の少年も含め、4人全員が住居侵入と強盗致傷容疑で逮捕された。その後の捜査で、少年以外の3容疑者は2月8日深夜に埼玉県内のコンビニ2軒を強盗に入った容疑でも再逮捕された。

犯人の1人は向かいに住む老夫婦の孫だった

 それにしても、鎌田・佐藤両容疑者はなぜ犯行から数時間しか経っていないというのに「現場近辺」に戻ってきたのか。

「きっと岩田を家まで送るためですよ。捕まえてくれと言わんばかりのバカな行動ですよ」(Aさん)

 実は、岩田容疑者は目の前に住んでいた老夫婦の孫で、2年くらい前から老夫婦と共に暮らしていたのである。

「どうやら親の家を追い出されて、祖父母の家で居候させてもらっていたようです。同い年くらいの女性と一緒に。ガラが悪く、挨拶もろくにしない。実は玄関の鍵はちゃんと閉めていたんですが、勝手口は開いたままでそこから侵入されました。もしかしたら、岩田はそれを知っていて、狙いやすい家があると仲間に伝えたのかもしれません」(同)

 Aさんのショックはそれだけにとどまらない。5月中旬、さいたま家庭裁判所川越支部は少年審判で、衝撃の決定を下したのである。

 後編【“バールで頭を殴打”の強盗事件を起こした17歳が「逆送なし」で少年院へ 79歳被害者は「謝罪・弁済がないのに甘すぎる」と激怒】では、逆送なしの決定を下した少年審判への疑問についてAさんが語っている。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。