「老後に備えて“オタ卒”するべき?」52歳アイドルファン女性にFPは「むしろ一生推せ」と助言――“貯金ゼロ・もうすぐ定年”に必要だった意外なものとは
それでも「数字」が気になる人への処方箋
金銭面が心配な人に向けた具体的なアドバイスも添えてくれた。
「老後に向けて不安が募っているときにまずすべきは、ゆくゆくかかりそうな出費の金額を確認することです。たとえば相続税が心配なら、どのくらいの相続税がかかりそうなのか一度税理士に相談してみましょう。そもそも相続税にはさまざまな非課税枠があり、実際に亡くなられた人の相続税がかかる割合は全国平均で10%程度です」
例えば、真弓さん家族は両親と兄が1人いる。法定相続人が3人で基本的な基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)は4,800万円ある。さらに一次相続(両親の一方が亡くなった場合)では配偶者に最大1億6,000万円の配偶者控除がある。実家も330平方メートルまでは、80%も割り引いて評価してくれるので、相続税を心配する必要はないケースが多い。「相続税がかかるかどうかを一度ちゃんと調べてから心配しましょう」と山口さんはいう。
老後の収入、年金についても同様だ。自分がどのくらい年金をもらえるか、それを知らずして老後の資産設計はできない。
「なるべく正確な金額が知りたい場合は、日本年金機構の“ねんきんネット”にアクセスしてみましょう。自分の現在の加入条件が65歳まで続くと仮定した場合の見込額や繰上げ・繰下げ受給した場合の金額が試算できます」
ねんきんネットで自分の年金情報を確認するには、マイナンバーカードとスマホを使って「マイナポータル」と「ねんきんネット」を紐づけするひと手間が必要だ。それが面倒で、概算だけでも知りたい場合は、厚生労働省の「公的年金シミュレーター」などを使う手もある。
「年金の範囲内で暮らせそうなら、今の人生を楽しみましょう。年金が少ない人やインフレが心配な人は、収入の一部を長期積立投資に回しましょう」
実は山口さんは長期積立投資を10年以上前から推奨しており、その考えを著書『お金も人生も薔薇色!老後計画』(主婦と生活社)などで詳しく紹介している。
「私たちはお金に人生を合わせる(制限する)こともできるし、自分の理想にお金を合わせる(増やす)こともできる。後者の場合、理想と現実のギャップを埋めるのが投資や長く働くことです。どちらを選ぶかは、自分次第です。推しもなく、爪に火をともしながらお金をためて老後を迎えるのか、ワクワクしながら推し活を堪能し老後も働き続けるのか…、あなたならどちらを選びますか?」
※プライバシー保護のため、記事中の事例は、具体的な状況の一部を変更しています。
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