麻酔薬で眠らせ奇跡の救出劇…タイの洞窟で遭難したサッカー少年12人とコーチ、5年後に見舞われていた“悲痛な別れ”【ラオス洞窟遭難で再注目】

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洞窟の前に掲げられた3人の肖像

 少年たちは世界中から招待され、米国のテレビなどにも出演した。周囲の興奮が落ち着いた後は地元での生活に戻った者と、海外へ飛び出した者がいる。

「コーチは立派な少年サッカーチームを設立し、今も子供たちと向き合っています。タイ国籍を与えられたうちの1人で、13人を発見した英国人ダイバーと最初に英語で会話をしたアドゥル・サムオン君は米国留学中です。14歳だった救出当時から奨学金提供の申し出はありましたが、英語力が足りず、数年の猛勉強の末に掴んだチャンスでした。将来の夢は医師で、現在もInstagramには米国生活やタイ帰省時の元気な様子が投稿されています」

 2023年、救出から5年目の式典が行われたタムルアン洞窟には元救助チームの関係者と少年たちの姿があった。しかしそこに、当時13歳だった“ドゥム”ことドゥアンペット・プロムテープ君はいなかった。

「ドゥム君は奨学金でチェンマイのスポーツ校に進学し、2022年9月からは英国留学と順風満帆のはずでしたが、2023年2月にまさかの訃報が流れたのです。寮の自室で意識不明の状態で発見され、2日後に病院で亡くなり、その年の10月に英国で出た検視結果は自死。理由は勉強の悩みなどいろんな憶測が飛びましたが、結局は明らかになっていません」

 5年目の式典には、救出活動中に死去したグナン氏、県知事として救出作戦の陣頭指揮を執り、式典を目前にしてがんで死去したナロンサック・オソタナコーン氏、そしてドゥム君の肖像が掲げられていた。たった5年、されど5年の長さを感じさせる情景であった。

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