不良外国人が注目する「失業手当の不正受給」…裏社会に詳しい作家が明かす「12カ月計画」で資金を膨らませて「カレー店」をオープンさせた不届き者

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不正受給で資金が倍

 3人は昼間の仕事だけでなく、夜は、歓楽街の外国人クラブや違法マッサージ店などの『客引き』のアルバイトを行った。

 東京都で客引きは迷惑防止条例違反として禁止されている。だが実際のところは当局による注意や摘発が追いついていない感が否めない。不良外国人の客引きたちが堂々と路上を占領している絵面も珍しくない。

 客引き行為で働く外国人の報酬は、日払い制の場合が殆どで、終電までの半日勤務だと日当は最低でも5000円。連れ込んだ客のノルマを大きく達成し、テーブルでの売上なども加算されると、一晩で2万円以上を楽に稼げる日もある。

 アラン、アリ、ナヴィドの3人は昼も夜も働き、順調にカネを貯めていった。彼らの目標は失業手当を不正受給し、そのカネを元手にカレー料理店をオープンすることだった。

 1年後、3人は150万円を貯め込んだ。そして12カ月後には勤務先を退職し、失業手当の受給を開始した。約3カ月間で4回の給付を得て、総額は約200万円だった。

 もちろん失業手当を受け取っている間もアランとアリは、客引きとして週20時間以上働き、日当を稼ぎ続けた。ナヴィドは知り合いのアジアンキッチンで毎日働いた。

カレー料理店は大繁盛

 こうして失業手当の不正受給が満了を迎えた頃には、3人は約400万円のカネを持っていた。繰り返しになるが、半分の200万円は彼らが働いて貯めたカネだ。しかし、もう半分の200万円は失業手当の不正受給で得たカネだ。

 彼らは雇用保険の制度を悪用し、「実際に働いて手にした」金額と同じ額のカネを手に入れた。違法行為で資金を倍にしたとも言える。

 彼らは1年と少しの期間で開業資金を調達した。そして翌月、彼らはカレー料理店をオープンした。何も知らない日本人は味を評価し、多くの常連客が押し寄せて店は繁盛した。

 別の不良外国人は不正受給した失業手当を高級車の購入代金の一部に充てたり、旅行費に回したりしている。筋金入りの悪人になると違法薬物を仕入れ、さらに悪銭を稼ぐ。

 こういった不良外国人が全国に点在している。その総人数が仮に1000人だったとしても、不正受給した失業手当は相当な額になることは間違いない。当然ながら、その“原資”は税金に他ならない。不良外国人の手口について何も知らずに納税し続けている、私たち日本人の損害も大きいと言わざるを得ない。

 インターネットやAIの進化により、外国人犯罪もネットを駆使した特殊詐欺や、マネーロンダリングに注目が集まってしまう。

客引き行為の重要性

 だが日本に住む不良外国人は、もっと様々な犯罪行為に手を染めている。彼らは日本の税金をどう盗みとるか研究を積み重ねており、ずる賢く立ち回り、したたかに成功させている。失業手当の不正受給は、その一例に過ぎない。その実態を私たちはもっと知っておくべきだろう。

 3人の外国人は客引きのアルバイトに励んだが、実は不良外国人が客引きのアルバイトに励むのは、カネだけが目的ではない。彼らには重要なメリットがあるのだ。

 第1回【路上での“客引き行為”が不良外国人にとって極めて重要な意味を持つ理由…「仲間たちと路上で色々な犯罪の計画をしたよ。日本は自由だね」】では、ショバ代を要求してきた暴力団員の耳を切り取ってでも、客引きの“テリトリー”を死守しようとした不良外国人の思惑について詳細に報じている──。

藤原良(ふじわら・りょう)
作家・ノンフィクションライター。週刊誌や月刊誌等で、マンガ原作やアウトロー記事を多数執筆。万物斉同の精神で取材や執筆にあたり、主にアウトロー分野のライターとして定評がある。著書に『山口組対山口組』、『M資金 欲望の地下資産』、『山口組東京進出第一号 「西」からひとりで来た男』、『闇バイトの歴史 「名前のない犯罪」の系譜』(以上、太田出版)など。

デイリー新潮編集部

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