「羽生会長を含む連盟理事の総意」で女流棋士に圧力を… “妊娠・出産規定”で揺れる棋界の内部事情 「脅しと受け取れる一文も」

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 福間香奈女流五冠(34)の獲得タイトル数は歴代最多の67期。鋭い攻めの棋風から「出雲のイナズマ」の二つ名を持つ。その彼女が妊娠期間中、日本将棋連盟から記者会見を開くなと圧力を受けていたという。証拠文書が、棋界の旧態依然たる内情を浮き彫りにする。

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「子どもをもう一人欲しいと思っても……」

 福間女流五冠が日本将棋連盟の妊娠・出産規定に対して、敢然と異議申し立てを行ったのは昨年末のことだった。

「長らく将棋連盟には妊娠・出産規定がなかったものの、2025年4月、“出産予定日の前後計14週間の期間は対局者を変更する”と、新たに定めました。しかし、福間女流五冠はこの新規定を不服として会見を開いた。“今の規定ではもう一人子どもを欲しいと思ってもあきらめざるを得ない”と訴え、大きな話題を集めました」(文化部記者)

 この動きを受けて、将棋連盟は新規定の削除を表明。先月30日、妊産婦が対戦日程の調整困難から対局者交代となった場合、翌期の挑戦者決定戦から出場可能とする代替案を提示した。

「結局、代替案でも妊産婦がタイトルを失うケースは出ます。将棋連盟の対応は不十分でしょう。そもそも、連盟は妊娠中の福間さんにもひどい対応をしてきました」

 とは、さる将棋関係者。

「24年春に妊娠が発覚して以降、彼女は身重の体で複数の棋戦を戦う過密スケジュールに直面しました。連盟と話し合った結果、三つの防衛戦については延期が認められることに。しかし、挑戦者である2棋戦については日程変更が認められず、体調不良で不戦敗となりました」(同)

脅しと受け取れる一文

 スポンサーなど関係各社やファンに、経緯や感謝とおわびの気持ちを自ら説明したい――。そう考えた彼女は、その年の暮れに記者会見を計画していたという。

「ところが、連盟は福間さんにある文書を送って、会見を取りやめるよう圧力をかけたのです。結局、会見は中止に追い込まれてしまいました」(前出の関係者)

 今回、本誌(「週刊新潮」)はその問題文書の写しを関係者から独自に入手した。将棋連盟が24年11月11日付で送付した2枚つづりで、〈福間様ご自身の記者会見実施後の日本将棋連盟の対応について〉とある。

「福間さんは初産を控え、不安や要望を連盟に相談していました。しかし、連盟は彼女の訴えを〈根拠のない人権侵害〉などと一方的に非難した。さらに、彼女の行動により金銭的損害が出た場合、〈その責任は福間様ご自身に帰属する〉と主張しました。加えて、会見の内容によっては、〈懲戒処分を検討せざるを得ません〉という、脅しと受け取れる一文もあったのです」(同)

 当時、羽生善治九段(55)が連盟会長、清水市代・現会長(57)は女流棋士担当の常務理事だった。

「連盟側は、“文書の内容は羽生会長を含む連盟理事全員の総意です”と彼女に説明したといいます。また、清水会長は彼女に対して“タイトルを返上することも、タイトル保持者の務め”と諭したそうです」(同)

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