「日本のガソリンは安い」と経産省は誇らしげ 高市首相「補正予算を検討」でも見えない明るい展望
予備費から5000億円ほどの支出を
中東情勢の影響が長引くことを想定し、高市早苗首相は今年7月~9月の電気・ガス料金の支援策の検討を自民党と日本維新の会に要請した。政府は今後、今年度予算の予備費から5000億円ほどの支出を決める方向で、予備費の減少を踏まえて今年度の補正予算案の検討を本格化させる流れだ。
【写真を見る】「激ヤセ」が心配される高市首相 現在と比較すると「まるで別人」
高市氏は20日の党首討論で「中東情勢が不透明な中、今後の物価動向や経済に与える影響を注視する。経済活動や国民の暮らしに支障が生じないよう適切に判断し、必要に応じてタイムリーに対応する」「リスクの最小化の観点から万全の備えをとるべく、補正予算案の編成を含め、資金面の手当てを検討するよう連休前には事務方に先週には財務相に指示した」と述べた。
「財源は国債」をけん制
ホルムズ海峡の事実上の封鎖などにより、当初の想定を超えて原油高が長引いている。
電気・ガス料金の支援について高市氏はこれまで「燃料輸入価格の上昇が電気料金に反映されていく可能性がある。使用量が多くなる夏場、7月~9月で去年夏の料金水準を下回るような支援を行うべく、与党の政務調査会長の間で早急に具体案をまとめるようにお願いする」などと述べてきた。
片山さつき財務相は22日、補正予算案について「追加的な赤字国債に頼らなくてもよい形で対応したい」と述べた。2025年度に予定されていた国債の減額分を今年度の補正予算案の財源に充当できる可能性を示唆。補正予算案の検討が取りざたされて以降、「財源は国債」とする報道をけん制した格好だ。
株式市場を見る限り、5月の本決算シーズンを受けて大企業の業績は軒並み好調とされている。特にAI・半導体分野は絶好調で日経平均株価上昇の原動力となっている。
経産省のX発信
業績好調に湧く企業の間にも中東紛争に関連した供給制約が内需を圧迫するリスクを想定するところは少なくない。サプライチェーンの混乱が企業活動の足かせとなるリスクが現実味を帯びているようだ。
そんな中、経産省はXで、こう発信した。
《中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置により、我が国のガソリン小売価格の全国平均は170円程度に抑制されています。5月11日時点の価格で国際比較すると、フランス、ドイツ、イギリスなど欧州の半額以下、また世界有数の産油国であるアメリカよりも安い水準に抑制できている状況です》
あたかも政治の力によって低価格を誇っているかのようである。しかしこれを読み、「さすが我が国は高市内閣のおかげでガソリンが高くならない。良かった、良かった」と喜び、状況を楽観視する国民がどれほどいるだろうか。
[1/2ページ]


