「うちを訪れる外国人客は100%オタクです(笑)」…秋葉原の老舗メイドカフェ「ひよこ家」店長が明かす「お帰りなさいませ! ご主人様」を使わない理由
平成レトロブームで再注目
――「ひよこ家」は、現在の大多数のコンカフェとはサービスが違うわけですね。
店長:一般的なコンカフェは、メイドさんなどの女性スタッフがウリだと思います。ホームページを見ても、本日の出勤が誰で、という感じで女の子のスケジュールや写真を載せています。うちは女性スタッフよりも、オタクがウリ(笑)。女の子よりも、オタクの場であることをウリにしているのです。
なおかつ飲食店であることで、食べ物も飲み物もあることですね。うちならランチも食べられるし、おなかを満たすこともできます。スパークリングワインはありますが、店員が飲むものではなく、あくまでもお客さんが飲むものです(笑)。コンカフェの料金が高くなるのは、お客さんが店員の分も払っているからだと思います。
当店の価格は一般的な飲食店と変わりありませんから、普通にごはんを食べにくる方や、彼女さんや奥さんと訪れたり、男友達のグループで来る方もたくさんいます。あまり料金を気にせず、気兼ねなくご飯を食べにくることができます。
――最近、平成レトロがブームになっていますが、「ひよこ家」の店内を見渡すと、昔のオタク文化の雰囲気がどことなく感じられますね。
店長:それはよくおっしゃっていただくことで、あの頃の古き良き秋葉原の感じがあるそうです。新規のお客さまも、昔のレトロな平成アキバを求めてやってくることが多い。今のコンカフェって、オタク感はあまりないですよね。店員がオタクでないこともあるし、かわいい服が着られるというので、入る方もいますから。
当店は決して、派手さはありません。それでも、私がオタクが好きで、オタク文化に対して愛情を持ってやっているので、その点を支持していただけているというのはあると思います。
「ひよこ家」が最初に始めたこと
――多くのメイドカフェのメイド服は、ピンクとか赤を使ったり、フリルが多かったりします。「ひよこ家」のメイド服は、黒と白を基調にしたシンプルなものですね。
店長:メイド服は黒のロングスカートのワンピースに白いエプロンが定番ですが、ミニスカートのメイド服も、パステルカラーのメイド服も、ひよこ家がメイドカフェで最初に採用しました。ニーハイソックスとミニスカートの組み合わせは人気になり、その後のメイドカフェでは、パステルカラーでミニスカートのメイド服が主流になりました。現在でも、「ひよこ家」はロングスカートとミニスカート、両方のパターンの制服があります。
――奇抜さがないように思える一方、「ひよこ家」から始まって定着したサービスも多いそうですね。
店長:メイドさんとの“チェキ”も最初に始めました。あとはオリジナルグッズの販売です。3次元のメイドさんを、2次元のキャラ化してグッズ化しました。あと、コミケの企業ブースに出展したこともあるのですが、そのときはメイドさんのバッジを缶コーヒーにつけて販売しました。いわゆるランダム商法ですね(笑)。
あとは、イベントごとに衣装チェンジも行いました。夏には“浴衣デー”を開催したり、ハロウィンのときは魔女っ娘の衣装を着たり、あとは王道のセーラー服など、時期やイベントに合わせてメイド服以外の衣装を着る企画を考えました。いずれも、オタクのみなさんに楽しんでもらえるかな、という思いから考えたことです。
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