ロバーツ監督は「二刀流の疲労が影響している」と指摘 「1ヵ月ぶり3勝目」も深刻度増す大谷翔平の打撃不振…ド軍が“二刀流”出場に頭を悩ませる理由とは

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投げた翌日は…

 大谷が打撃不振に陥ったのは4月12日以降。この時点では大事と捉えられていなかったが、13、14日と続けて4打数無安打と落ち込み、15日に初めて「先発投手兼DH」の二刀流出場をしなかった。翌16日は移動日で、17日のコロラド・ロッキーズ戦は5打数2安打。第1打席と第2打席に快音を響かせたが、ドジャースは二刀流のフィジカル解析について、ある仮説を立てたという。

「打撃の不振に投手調整が影響している。登板に向けた調整と、登板による疲労を調べなければならない」

 ドジャースの打撃担当・アーロン・ベイツコーチ(42)は、大谷が4月26日に60打席ぶりの今季6号を放ってから再び不振に陥った際、「タイミングの問題。打てるリズムを模索している」と話し、ケージで行うフリー打撃のルーティンを変更するなどして対策していくと語っていた。だが、ロバーツ監督は「二刀流の疲労がメカニックに影響を及ぼしている」と言い切っている。

 どうやら今季、開幕から二刀流でフル回転したことが打撃面を狂わせたようである。ドジャースは二刀流として復帰した昨季から、大谷の映像や打球速度、先発登板した日は球速やスピン量、変化球の軌道などを数値化してきた。とくに登板日の前後の打者成績や打球速度を重ねるなどし、フィジカル面での調整には神経を尖らせてきたそうだ。

 興味深いのは、大谷が打撃不振に苦しんでいた5月6日、米ポッドキャスト番組「Foul Territory」にリモート出演した、元ロサンゼルス・エンゼルス監督のジョー・マドン氏の発言だ。エンゼルスとマドン氏は、二刀流のフィジカル管理における最初の担当でもある。マドン氏はこう明かした。

「スプリングトレーニング中にミーティングを開き、ルールは一切ナシにした。つまり、私からショウヘイに『君が教えてくれ』と。私はリトルリーグ以来、投げて打つ二刀流の選手を扱った経験がなかったので、本当にその部分には干渉したくなかったんだ。当時、唯一決めていたのは『彼の足が全て』。下半身が少しでも疲れているとこちらが感じたら、投打同時は絶対にやらない。そして、投げる前夜に彼自身から『明日はこうする』と報告してもらっていた」

 これでは、大谷自身が一人だけで二刀流のフィジカル管理を行っていたのも同然だ。また、4月15日と22日、5月5日と投手のみの出場が続いていることについても質問されたが、それについてはこう語っている。

「ドジャースがどうしているのか興味がある。これは、ショウヘイのアイデアなのか、球団なのか。彼の性格を知る限り、彼は自分が投げる日に打ったほうが、チームが勝つ確率が高いと信じている。だから私は、どこからその話が出てきたのか知りたい。年齢を重ねるにつれて、それが一つの要素になってくるとは思うけどね」

早くも揺さぶりが

 登板する日も打者出場したいと要求してくる大谷をドジャースが諌めたのは、「10月のポストシーズンマッチを見据えてのこと」(現地記者)だろう。20代だったエンゼルス在籍中と32歳を迎える今では、疲労回復のスピードも異なるはずである。

 打撃不振に喘いでいた4月20日、シカゴ・カブスのクレイグ・カウンセル監督(55)が二刀流の大谷ルール(投手として降板してもDH出場が可能で、代打や代走が出てもマウンドに立てる)を批判し、米メディアが「今さらなぜ?」と首を傾げていた。

 しかし、カウンセル監督は今季、監督通算900勝目も上げた名将である。二刀流のフィジカル管理に戸惑っている大谷とドジャースに、揺さぶりを掛けたのかもしれない。

 投手・大谷はサイ・ヤング賞も狙えるほど絶好調だが、二刀流を続ける難しさも再認識しているようだ。

デイリー新潮編集部

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