「細木数子」とテレビ界、伏せられた「金銭トラブル」の中身 制作会社へ“前代未聞の要求”
制作会社にカネを要求
占術家・細木数子氏の生涯に基づくNetflix配信ドラマ「地獄に堕ちるわよ」が、細木氏に扮した戸田恵梨香(37)の熱演などもあって、国内外で大ヒットしている。ただし、細木氏に関するトラブルは描き切れていない。細木氏とテレビ界の伏せられた金銭トラブルを明かす。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】
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【写真】まるで別人…細木数子、“銀座のクラブママ”時代。“死の直前”に入籍した男性とのツーショットも
「地獄に堕ちるわよ」はテンポが速い。しかも見せ場が続く。痛快な作品だ。それでも細木氏に関するエピソードの全てが収められているわけではない。細木氏には封印されたトラブルがある。
それは自分の出演番組をつくっていた制作会社とのカネをめぐるトラブル。細木氏のキャラクターを知るためには格好の話である。東京国税局が動く大問題に発展した。
六星占術を駆使する細木氏の人生相談番組が目立つようになったのは2003年ごろ。当初は単発番組ばかりだったが、世帯視聴率が20%前後に達するようになったため、レギュラー番組、準レギュラー番組が始まる。
レギュラー番組は2004年に始まったTBS「ズバリ言うわよ!」(火曜午後9時)とやや遅れて始まったフジテレビ「幸せって何だっけ~カズカズの宝話~」(金曜午後7時57分)。やはり、どちらも20%前後の世帯視聴率を得た。
準レギュラー番組には日本テレビ「細木数子2004年大晦日全て見せます六星占術」(2004年12月31日)、テレビ朝日「細木数子の緊急大予言シリーズ」(06~07年)などがあった。こちらも高視聴率を記録した。
その後も15%前後の高い視聴率が続くが、2008年3月に全番組が終了する。細木氏の希望だった。当時、本人は「少し充電させてもらおうと思った」とコメント。「もう一回りも二回りも大きくなった細木数子を見ていただきたい」とも口にしており、休養のつもりだった。
高視聴率が続きながら、テレビ局側は引き留めを行っていない。休養明けの細木氏に新たなレギュラー番組を提案したテレビ局もない。細木氏とテレビ界の信頼関係が完全に崩壊していたからだった。
その理由の1つはジャーナリスト・溝口敦氏(83)が2006年に「週刊現代」で発表したノンフィクション「細木数子 魔女の履歴書」で、細木氏と反社会勢力との深い関わりが書かれていたから。
さらに決定打となったのは細木氏が自分の番組をつくっていた制作会社に法外な金銭の要求をするようになったためだ。京都市内の当時の自宅を新築した際、その費用のかなりの部分を制作会社が負担するよう迫った。
高額なギャラを受け取っていたにもかかわらず、さらなる利益の供与を求めたわけだ。特殊な世界であるテレビ界でも前代未聞のことだった。自分のおかげで高視聴率を稼いでいるという思いがよほど強かったのだろう。
自宅は700坪以上ある和風の大豪邸で当時の推定価格は50億円以上。ガレージだけで約1億円相当、傘立てが約1000万円、仏壇は約3000万円と言われた。制作会社に求めた改築費用も大きく、当時の関係者によると、数千万円単位だった。
制作会社は困り果てた。不当な要求であり、突っぱねたいが、そうすると細木氏が怒り、即座に降板する恐れがあった。そうなると、番組を放送している局や系列局、スポンサーが大混乱に陥る。
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