衝撃弾「佐々木麟太郎」の評価が爆上がり…MLBドラフトを前に囁かれる「ソフトバンク」「メジャー球団」以外の“第3の選択肢”
佐々木の成長ぶり
米大学野球の注目選手は、UCLAのチョロウスキーや、転入生のムーアだという。佐々木の在籍するスタンフォード大学は「大学野球トップ25」の圏外である。それでも、佐々木の周りに米スカウトが集まり始めた理由は「成長」だった。
「昨年はオープンスタンスで打った日もあれば、右足を上げてタイミングを計るなど打撃フォームが変わってばかりいました。今季は少し前のめりになって、足を少しだけ上げるスイングで一貫しています」(現地記者)
現地時間4月26日のフロリダステイト大学戦で逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、チームを劇的勝利に導いたことは日本のメディアでも紹介されている。成績は30試合を消化した時点で打率2割5分9厘、本塁打10、打点23.opsは脅威の「1.008」である。昨季は7割台だったopsが急上昇しており、さらに3月末のバージニア工科大学との試合前の打撃練習でセンターバックスクリーンのスコアボード最上部をぶち抜く大アーチを放ち、試合でも左中間スタンドに叩き込む大ホームランを見せている。
「佐々木は主に『1番・一塁』で試合に出ています。これはドジャースが大谷翔平(31)に1番を打たせているように、もっとも優れたバッターに多く打席をまわすためです。ドッシリした体型から『一塁しか守れないのではないか』『DHでしか使えないのでは』と不安視する声も消えていませんが、スラッガーとしての伸びしろはまだ十分にあるというのが今の佐々木の評価です」(前出・同)
MLBドラフト会議は7月14日のオールスターゲーム前に開かれる。また、ソフトバンク球団に与えられた交渉期限は7月末までだ。「佐々木を指名したMLB球団とソフトバンクによる争奪戦」という図式に、「転校」という新たな選択肢が囁かれるようになった理由は他にもある。佐々木はメジャーリーグ志望は口にしていたものの、「MLB30球団のどこでもいい」とは言っていないことだ。
「佐々木はすでに複数の日本企業によるサポートを受けています。学生アスリートへの支援は米国では求められており、複数の大学生が支援を受けています。佐々木を支援する日本企業が地方のローカル球団による下位指名に納得するでしょうか」(前出・米国人ライター)
支援企業の存在は1月に行われた佐々木のオンライン会見後、ナイスガイ・パートナーズの木下博之社長も説明していた。
ソフトバンクはどう出るのか?
メジャーリーグのドラフト1位指名選手の契約金は高騰している。24年シンシナティ・レッズから1位指名(全体2位)されたチェイス・バーンズ(23)は925万ドル(約13億6000万円/当時)で契約し、25年に1位指名された30選手の契約金の平均は500万ドル(約7億円)を優に越えていたという。2巡目での指名選手はその半分以下。それでも、NPBが上限に定めた出来高込み1億5000万円をはるかに凌ぐのは間違いないが、こんな指摘も聞かれた。
「2巡目くらいまでに指名された選手なら、球団も育成プランを提示して大切に育ててくれますが、4巡目くらいからの下位で指名された選手は『その他大勢の扱い』です。自力で這い上がって来いの厳しい世界で、食事、練習環境、住居などは本当に辛く、親の仕送りで暮らしている選手もいます。日本のプロ野球で実績を積んでから挑戦したほうが絶対にいい」(前出・同)
強豪校への転校による再指名待ちもプラスになるとは言い切れない。米国籍の大学3年終了時に指名されなかった選手は、翌年の指名を勝ち取っても、2000ドル台(約31万円)の契約金で買い叩かれるケースもあり、ロサンゼルス・エンゼルス、ワシントン・ナショナルズなどの資金不足の球団は大学4年生を大量指名した年もあったそうだ。佐々木も強豪校への転校後に成績を落とせば、買い叩かれる危険性を伴う。
ソフトバンクか、MLBドラフトで指名してくれる球団か。それとも、自身の価値をさらに高めるための転校か。ソフトバンク球団の出方にも注目だ。
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