「肌ツヤツヤ」「試合は血が躍る」70歳でエベレスト、80歳のボディービルダー…“60歳”以降に挑戦した人たちの充実人生

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定年後にパワーリフティング

 兵庫県のパワーリフティング愛好家・板垣浩志さん(71)も挑戦を続けている。2011年のアジア選手権では70歳のクラスで優勝した実力者。

「学校を卒業後は電機メーカーに入社して営業の仕事をしていました。60歳で定年を迎えた時、アームレスリングをやっていた次男に勧められて始めましたが、最初は勝てたのに段々勝てなくなって、それが嫌で止めてしまったのです」

 そんな時、出会ったのがパワーリフティング。

「最初は40キロのベンチプレスも挙げられません。悔しい思いがあってコツコツ練習しとったら、5キロ、10キロ増えたと目に見えて結果が出てきて楽しくなり、気がついたら大会で勝っていたのです。普段、私に見向きもしない中学生の孫が『おじいちゃん凄いやん』と言ってくれたのが嬉しかった」

 40キロも挙げられなかったベンチプレスは、大会では105キロを挙げ、現在は122キロにまで記録を伸ばしているというから驚きの71歳である。

80歳のボディービルダー

 板垣さん同様、筋肉ムキムキマンは東京に住む森川清さん。80歳のボディービルダーだ。

「どこも悪いところなんてないよ。肌もツヤツヤ」

 高校を卒業後、ハイヤー運転手を経て、31歳で製鉄会社に入社し、役員専用車の運転手に。

「マラソンをしていたが60歳を過ぎた頃に膝を痛めてしまい、62歳の定年後にボディービルを始めました。友人がやっていて、自分もやりたいなと思ったからです。本を読んで、どのマシーンを使ってどの筋肉を鍛えるのか、何を食べたらいいのかと独学でやっていました。64、65歳当時、東京の大会で50歳クラスにエントリー。一応4位という記録を取りましたが、当時通っていたジムはボディービル専門ではなく、それ以後本格的な大会に出ることはありませんでした」

 選手として飛躍のキッカケを掴んだのは2、3年前。何と80歳目前だった。

「国際大会で銀メダルを取ったこともあるトレーナーに習うようになり、本格的なポージング(筋肉を美しく見せるための姿勢)の練習に加え、試合前には日焼けや減量をするようになりました。今年5月の大会では6人中5位。5位といっても他の人はみな60代で80歳は私だけ。そこそこの記録だと思っています」

 森川さんと前出の板垣さんは共に高齢にもかかわらず、筋肉モリモリである。なぜなのだろうか。老人医療の専門家によれば、「普通、老化によって筋肉は萎縮、衰退するが、筋トレによって老化を遅らせ、鍛えることができる」のだという。

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