【春ドラマ・視聴率ベスト10】 1位「GIFT」がまさかの不調 「おスシ」「サバ缶」が健闘のワケ
リアルな学園ドラマ
7位「サバ缶、宇宙へ行く」の主人公は福井県内の水産高校に赴任する新人教師・朝野峻一(北村匠海)。朝野が教え子たちと地元の名産品・サバの缶詰を、JAXA(宇宙航空研究開発機構)に宇宙日本食と認証させるまでの物語。実話に基づいている。
まず設定が良い。全国の高校生のうち、職業高校の生徒は全体の17%もいる。しかし、ドラマになることは皆無に等しく、登場するのは大学進学を目指す普通科の生徒ばかり。現実と乖離していた。
朝野と生徒たちの交流にも現実味がある。たとえば東京から転校してきた女子生徒・菊池遥香(西本まりん)は福井にも学校にも不満で、いつも暗い顔をしていた。やはり東京から来た朝野は菊池に対し「僕は楽しい。つまらなくしているのは菊池さん自身じゃないか」と穏やかな口調で助言する。
あえて平凡なエピソードを挿入しているのだろう。近年の学園ドラマは競って現実離れしたエピソードを採り入れていたが、それを観る10代は興ざめだったのではないか。
8位の「銀河の一票」は元与党幹事長秘書・星野茉莉(黒木華)がスナック代理ママ・月岡あかり(野呂佳代)の東京都知事選の当選を目指す。
(9)日本テレビ「タツキ先生は甘すぎる」(土曜午後9時)2.8%
(10)日本テレビ「月夜行路 -答えは名作の中に」(水曜午後10時)2.7%
9位の「タツキ先生は甘すぎる」は初等教育ドラマ。出色の仕上がりだ。さすがは「熱中時代」(1978年)や「女王の教室」(2005年)を生んだ日テレである。
今回の舞台はフリースクール。学校に行きたくない子が集まっている。主人公で教室長の浮田立樹(町田啓太)は子供たちに好きなことをやらせる。ゲーム、将棋、ビーズアート。なんでもいい。子供たちにしたいことがなくなることを恐れているようだ。
荒れる子供の実態もセンセーショナリズムを避けながら描写している。両親の教育方針が大きく割れていた女児の場合、それに心を痛め、小学校に通えなくなった。立樹のフリースクールに入ったものの、両親が本人の意向も聞かず、一方的に退校させてしまう。逃げ場のなくなった女児は爆発する。自室で物を次々と破壊。母親はやっと事の重大さに気づく。
10位の「月夜行路」は事件好きで文学オタクの野宮ルナ(波瑠)と主婦の沢辻涼子(麻生久美子)が、事件を解決に導く。推理の際には誰もが知る名作小説を参考にする。血なまぐささのない推理ドラマ。





