【春ドラマ・視聴率ベスト10】 1位「GIFT」がまさかの不調 「おスシ」「サバ缶」が健闘のワケ
「おスシ」は名作か?
4位の「時すでにおスシ!?」はスーパー従業員の待山みなと(永作晴美)が主人公。50歳である。夫は14年前に事故で他界した。事故の朝、ケンカしたままだったことを今でも悔やんでいる。こういったディテールを細かく描いているから、このドラマは信用できる。
懸命に育てた1人息子の渚(中沢元紀)は鉄道会社に就職。家を出た。1人暮らしになり、自分の時間が出来たが、何をすればいいのか分からない。そんなとき、ひょんなことから、鮨職人になるための学校に入る。新しい友人が出来た。短気だが好人物の講師・大江戸海弥(松山ケンイチ)には慕われている。恋になる可能性も感じさせる。
ごく普通の人たちの人間模様が、温かく、やさしい視点で描かれている。小さなエピソードを丁寧に積み上げ、エンタメとして成立させている。同局の記録的ヒット作「ありがとう」(1970年)と同じ系譜にある作品だ。
(5)TBS「田鎖ブラザーズ」(金曜午後10時)3.1%
(5)テレビ朝日「リボーン~最後のヒーロー~」(火曜午後9時)3.1%
(7)フジテレビ「サバ缶、宇宙へ行く」(月曜午後9時)3.0%
(8)フジテレビ系「銀河の一票」(月曜午後10時)2.9%
5位「田鎖ブラザーズ」は神奈川県警青委警察署の刑事・田鎖真(岡田将生)と、その弟で同県警の検視官・稔(染谷将太)が主人公。
兄弟の両親は1995年、何者かに殺害された。殺人罪の時効は2010年に廃止されたものの、この両親殺しは間に合わず、時効となってしまった。兄弟は自分たちで事件の真相を解明するため、同県警に入った。
通常の刑事ドラマとして視聴しても見応えがある。そこに両親殺しを追う要素がトッピングされている。さらに兄弟が扱う事件を観ていると、被害者の遺族感情を考えさせられる。
野上昌也(近藤公園)という男が元高校水泳部コーチ・大河内順(紘史郎)を車ではねて殺した。過失を装ったが、故意だった。野上の長男は大河内の元教え子で、厳しい指導を苦にして自死してしまった。その復讐だった。
やり過ぎというのが常識的な考え方だろうが、被害者が自分の身内でも同じことが言えるだろうか。罪と罰のバランス。それを考えさせる。
同じく5位「リボーン」の主人公は根尾光誠(高橋一生)。驚異的な急成長を遂げた企業のオーナー社長だ。根尾は非情なビジネスマンであり、泣かされる人が続出していた。東京の下町にある商店街も根尾が強引な地上げを進めたため、崩壊寸前。自死する人まで出た。
ある日、根尾は何者かに階段道路の最上部から突き落とされる。死んだと思いきや、自分が地上げしていた商店街で地道に働く野本英人(高橋一生、2役)に転生する。野本の容姿は根尾と瓜二つ。時代は2012年に戻っていた。
野本になった根尾は商店街のために知恵を出し、感謝される。敵ばかりで最後は殺されそうになる社長時代とどちらが幸せか。
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