「殿下」と呼ばれていたのに…86年に台湾で客死した「異端の元皇族」 京大卒「賀陽家の長男」の人生を変えた「臣籍降下」の衝撃

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祇園の舞妓との出会い

 そんな団体とともに、天衣無縫、あるいは世間知らずな邦寿氏の行動が、いろいろ物議をかもすことにもなったわけである。

「彼もかつては非常に将来を嘱望された人だったんですよ。終戦当時の彼を知る人は、生真面目で純粋な男で、頼もしく感じられたと、口をそろえて言いますよ。まさに賀陽家の長男にふさわしい人材だったんです」

 と言うのは、皇室評論家の河原敏明氏だ。

「それが、昭和22年に臣籍降下し、俗世間に染まり出してから、次第に変わっていってしまったんですね。何よりも彼の人生を大きく狂わせてしまったのが、祇園の舞妓との出会いでした」

 そう、故人の経歴の中でまず特異なのは、その女性歴、結婚歴だった。

「まだ京大の学生時代に、人に連れられて祇園に行くようになったのですが、それまで彼は女性をまったく知らずに育ってきたために、そこで恋に深くおちてしまったんです。真剣に結婚を考えたようですね」

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 人生初の熱愛、参院選出馬、ホテル宿泊代の踏み倒し裁判――。第2回【良からぬ輩に取り込まれ…86年に台湾で客死した「異端の元皇族」 “庶民”となった「賀陽家の長男」が体験した“不名誉な事件”】では、臣籍降下後の波乱人生に迫る。

デイリー新潮編集部

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