「阿部監督」が繰り返す“不可解すぎる選手起用” 厚遇する3人の“お気に入り選手”とは

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 リードオフマン・近本光司が左手首骨折で長期離脱という緊急事態に見舞われた阪神。本来なら巨人が勢いに乗って首位を奪取したいところだが、懸念は阿部慎之助監督の采配だ。昨オフに日本ハムからFAで獲得した松本剛を厚遇し、故障明けの吉川尚輝を不慣れな三塁で起用するなど不可解な采配が。丸佳浩をファームに降格する一方、打席不振の坂本勇人は1軍に帯同するなどベテランの扱いにも違いが見られる。今シーズンは3年契約の最終年。監督続投に向けてV奪回が最重要課題だが、その道は険しい。

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戦い方が安定しない

 4月28日の広島戦(東京ドーム)。0-6と大量リードを許した6回に、巨人を取材するスポーツ紙記者は選手交代の場内アナウンスを聞いて耳を疑った。ベンチスタートだった吉川尚輝が途中出場。そのポジションは本職の二塁ではなく、三塁だった。吉川は昨オフに両股関節の手術を受けた影響でリハビリを続け、4月5日に実戦復帰。26日に1軍昇格して、2試合目の出場だった。三塁の守備についたが動きがぎこちない。9回に持丸泰輝の打球が飛んできた際にボールを握り直して送球して内野安打に。一塁ベンチに戻ると、坂本勇人が隣に座って会話を交わす場面が見られた。

「吉川の三塁起用は試合展開を考えて有事に備えたものだったかもしれないですが、球界を代表する二塁の名手です。故障明けで不慣れなポジションを守らせる必要があったのかか疑問符が付きます。阿部監督は若手成長株の浦田俊輔がお気に入りでこの試合も二塁で起用しましたが、吉川を途中から起用するなら浦田を三塁に回すべきです。他にも気になる采配がありました。この試合で先発した則本昂大が5回6失点と打ち込まれていましたが、移籍後の登板でバッテリーを組んで呼吸が合っていた大城卓三ではなく、岸田行倫が起用されました。不可解な起用法で選手がコロコロ変わるので、戦い方が安定しません」

丸と坂本の差

 阿部監督の「お気に入り」と評される選手が浦田、岸田、松本剛だ。松本は昨オフに日本ハムからFA移籍で加入。若返りを図る日本ハムで1軍に定着できず、新天地で復活を目指しているが、打撃の状態が上がってこない。選球眼も良いとは言えず出塁率が低いが、阿部監督は1、2、3番と上位で起用している。

 セリーグ他球団の投手コーチは「新しいチームになじむまでに時間が必要でしょう。松本はセンターの守備力が高いので打撃の状態が上向くまで我慢して起用できる。ただ、対戦する立場からすると、佐々木俊輔や丸佳浩をスタメンで起用されたほうが厄介ですね。打力が違いますから」と明かす。

 巨人の外野は激戦区だ。松本、トレイ・キャベッジ、育成入団から支配下昇格を勝ち取った平山功太、中山礼都に加え、ファームに浅野翔吾、萩尾匡也、ドラフト4位ルーキーの皆川岳飛が控えている。その中でも通算2000安打に残り70安打に迫った丸は微妙な立場に置かれている。開幕1軍入りを果たしたが、スタメン出場は3試合のみ。14打数1安打、打率.071と調子が上がらず、4月20日にファーム降格になった。

「チームの未来を考えると、いつまでもベテランの丸に頼っていられないのは理解できます。ただ、4打席立って結果を残す選手なので、試合に出たり出なかったりの起用法では状態が上がってこないのは首脳陣が分かっていたはず。開幕からファームで試合に出て実戦勘を養った方が良かったと思います。気になるのは坂本との扱いの差ですね。丸と違ってスタメンで10試合以上起用されていますが、打率1割台と本来の状態にほど遠い。三塁の定位置が固定できていないチーム事情が背景にあるかもしれませんが、今の状態では厳しい。ファームで打撃を見直すべきでは」(巨人OB)

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