「日曜劇場」なのに3話連続で視聴率一ケタ! 堤真一主演「GIFT」はなぜ苦戦するのか?
日曜劇場「GIFT」(TBS)の視聴率が芳しくない。いや、初回が9・4%、第2話が8・7%、第3話が8・5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)というのは、地上波離れが進む昨今では高視聴率と言っていい。とはいえ、日曜劇場で初回視聴率が一ケタだったのは、2022年10月期の「アトムの童」以来なのである。
***
【写真を見る】視聴率一ケタでも「出演者は豪華」 堤真一の脇を固める「有名女優」とは?
公式サイトにはこうある。《パラスポーツである車いすラグビーを舞台に、弱小チームに立ちはだかる難問の答えを導き出しながら、本気で心と身体をぶつけ合うことで仲間、家族の大切さ、そして愛を知っていく》――というのが「GIFT」のストーリーだ。
新たに就任した監督や顧問が弱小チームを立ち直らせていく、いわゆるスポ根ドラマと言っていいだろう。
古くは熱血教師(山下真司)が高校のラグビー部の監督に就任したことで全国優勝を果たす実話がモデルの「スクール☆ウォーズ」。同じく、熱血教師(佐藤隆太)が不良の巣窟となっていた野球部の顧問となり甲子園出場を果たすマンガ原作の「ROOKIES」。そして、新たに就任した弱小野球部の監督(鈴木亮平)がチームを甲子園に導いた実話が原案の日曜劇場「下剋上野児」もあった。いずれもTBSで放送され、高視聴率を記録した。なぜTBSは得意とするスポ根ドラマで数字が取れていないのか、メディア文化評論家の碓井広義氏に聞いた。
「これまでのスポ根ドラマと大きく異なるのは、種目がパラスポーツの車椅子ラグビーということ。パラスポーツを主題に据えた本格的な地上波の連続ドラマは、これが初めてではないでしょうか」
注目のスポーツだが…
主人公が車椅子のドラマなら、木村拓哉と常盤貴子がW主演した日曜劇場「Beautiful Life~ふたりでいた日々~」(TBS)もあったが、こちらはラブストーリーだ。また、櫻井翔の主演で車椅子バスケットボールを描いた「君に捧げるエンブレム」(フジテレビ)は単発ドラマで、浅利陽介の主演で車椅子ラグビーを描いた「ひとりじゃない」(BSフジ)は地上波ではなかった。
「車椅子ラグビーは、野球やサッカー、バレーボールほど一般的ではありません。それが地上波の連ドラで描かれなかった理由だと思います。もちろん、一昨年のパリパラリンピックで日本がアメリカを破って金メダルを獲得したことで注目されではいます。ワイドショーなどでも取り上げられたので、車椅子同士が激しくぶつかり合うスポーツだという認識はあるでしょう。けれど、ルールまでは知らないという人は少なくない。日常的な関心から距離があることが低視聴率の理由の一つだと思います」(碓井氏)
他にもあるのだろうか。
「弱小チーム『ブレイスブルズ』のアドバイザーに就任するのが宇宙物理学者(堤真一)ということです。車椅子ラグビーとは縁もゆかりもない立ち位置ですから、一緒に視聴者にもルールなどの基礎知識を教えてくれるのかと思いましたが、それもない。番組スタッフとしては異色の組み合わせこそキモと言いたいところかもしれません。しかし、車椅子ラグビーという視聴者にとってはなじみの薄い世界に、宇宙物理学者というこれもまたなじみの薄い人物がやってきて、車椅子ラグビーを宇宙に例えたりする。その時に流れる宇宙の映像はきれいですが、星とラグビーがどう繋がるのかよくわからない。車椅子同士が激しくぶつかる様子を宇宙でなぞらえているのかもしれませんが、車椅子ラグビー以外のスポーツにも当てはまるのではないかとも思えてしまい、無理筋を見せられているような気にもなる」(碓井氏)
さらに……。
[1/2ページ]



