「警察は今後ヤクザに手を抜く」「やっと春が来た」山口組が内部向け機関紙に“ヤクザ復活論”を掲載 「ゴルフ、野球観戦もろくにできずいじめられた」の恨み節も
ヤクザはいいようにイジメられた
〈警察は曲解した法解釈のもと常軌を逸する法の運用をしています。ゴルフ場でプレーして詐欺とか野球を観戦して建造物侵入とかETCカードで高速道路を利用したら詐欺とか常識では考えられない解釈と運用です〉
〈もはや警察にとってヤクザを逮捕するのは赤子の手をひねるようなものです。裁判所も警察の行き過ぎを止めようともしません〉
〈ヤクザはいいようにイジメられて、構成員は激減しました〉
しかし後半から徐々にトーンが変わり、“楽観論”へと傾いていく。
〈遂にはもうこのあたりでいいだろうと言わんばかりに警視庁は組織犯罪対策部を廃止しました。組織犯罪対策部とは、2003年ヤクザ人口が9万人近くいた時代に設置された暴力団専従部門です。ここに人員を割く必要が無くなってしまったのです〉
〈それよりも昨今は新たな組織犯罪トクリュウが台頭しており被害規模も年間2千億円を超えています。組織犯罪対策部を廃止した警視庁もトクリュウ対策本部を立ち上げ人員をそちらに回しました。ヤクザは手を抜いていいと言うことですね〉
〈警察は新たな組織犯罪トクリュウの登場によって、改めて公然と活動するヤクザがいかに利便性を警察に提供していたか再確認していると思います。地下に潜られたら厄介だということですね〉
春が近くまできているようです
そして、次のように“希望的観測”を述べる。
〈ヤクザにとって厳しい状況が続いてきましたが、私はそろそろ底を打ったと感じています。最近のヤクザ人口推移を見ると中国地方がまず底を打ちましたね。指定暴力団池田組、浅野組、合田一家、侠道会は前年に比べ構成員の減少はなく横ばいです。そして、共政会が18年ぶりに組員数を延ばしています〉
〈警察も今後ヤクザに対しては手を抜くでしょう。トクリュウを最優先にしているからでもあり、公然とした日本ヤクザの存在を容認しているからです。また、ヤクザ側も学習するところがあったと思われるからです〉
締めの一文は、
〈ヤクザにとっては長い冬の時代でしたが、やっと春が近くまできているようです〉
特定抗争指定団体が解除されない焦りか
前出の西見氏は「事実誤認が多く、識者が書いたものとは到底思えない」と苦笑する。
「そもそも警察はヤクザの存在を容認などしていません。警視庁が組織犯罪対策部を解体し、刑事部の傘下に編入させる組織変更を行ったのは、カタギとヤクザの垣根を無くすことで捜査をしやすくするためです。警察は背後でトクリュウをヤクザが操っていると見ているのです。警視庁は今年1月、住吉会の二次団体『幸平一家』の壊滅を目指す特別対策本部を設置しましたがこれも異例のこと。徹底して暴力団を反社とみなして弱体化させる構えです。山口組には特定抗争指定団体が一向に解除されない焦りがあるのでしょう」
昨年4月、山口組幹部が兵庫県警本部を訪れ「今後は一切のもめ事を起こさない」とする宣誓書を提出。2015年に始まった分裂抗争は山口組の圧倒的勝利に終わったが、今も神戸山口組、絆会は存在し、三つ巴の状態は続き、特定抗争指定団は解除されていない。
「特定抗争指定を受けると、警戒区域内での組員5人以上での集合や組事務所への立ち入りを禁じられ、ろくに活動もできない。本部としては早く解除して欲しくて仕方ないのです。こうした楽観論を傘下組員に読ませることで、”もう少しの辛抱だ、頑張れ”と鼓舞したいのではないか」(同)
山口組の願いと違って、今後もヤクザには厳しい「冬の時代」が続きそうだ。





