元NHK・和久田アナが移籍した「セント・フォース」強さの秘密 「スキャンダルなし」「足で稼ぐ営業力」
スキャンダルがない
新人のスカウティング能力も高い。同社が見出し、学生キャスターになった大学生が、後に在京キー局の入社試験に合格した例もある。俳優のスカウトの眼力と同じく、同社には女性アナとして大成するかどうかを見抜く眼があるようだ。
フジ「めざましテレビ」の3代目お天気キャスター・高樹千佳子さん(46)は久保地氏が「週刊文春」を眺めているときに見出した。有名な話だ。篠山紀信さんの撮影によるグラビア「女子大生写真館」に載っていた高樹さんを見て、スカウトに乗り出した。当時、高樹さんは横浜国大に通う学生。現在は一般企業に勤務している。
「めざましテレビ」の初代お天気キャスターはやはり同社の角田華子アナ(54)。現在の11代目・林佑香アナ(24)まで全員が同社所属なのだ。フジは途中で変える気にならなかったわけだ。
背景として大きいのは同社の女性アナがスキャンダルと無縁であること。約150人もいるのだから、何かあってもおかしくないが、醜聞はずっとない。獲得する際、やはり眼力で不祥事を起こしそうな女性アナは排除しているのではないか。
女性アナが不祥事を起こしたら、各局との関係は一瞬にして壊れる。情報・報道番組は信用とイメージを大切にするからだ。過去、ほかの事務所に所属していたニュース番組の女性アナは、取材対象である既婚政治家と路上でキスを交わしてしまった。それを知ったMCは激怒。番組から追放した。
NHKとの関係も良好
同社はNHKとも関係が相当良いことをうかがわせる。それは和久田アナのNHK退職劇にも表れていた。これからが働き盛りのエースアナが去るのだから、同局は断腸の思いだった違いない。しかし和久田アナの退職理由が家族との生活も大切にしたいというもので、所属先も同社だったから、静かに送り出したのだろう。
同社は同局に貢献している。NHK BSの看板番組「国際報道」(平日午後10時)のMCを2018年から3月末まで約8年も務めた酒井美帆アナ(35)は同社所属である。
酒井アナはこの番組を看板番組にした最大の功労者と言っても過言ではない。酒井アナを観たくて、この番組にチャンネルを合わせる人が増えたと言われた。総合でも未明に放送しているから目にした人は少なくないのではないか。その説得力のある言葉に感心した人もいるはずだ。
酒井アナは日テレ系列のテレビ新潟の元局アナ。日本女子大卒業後の2014年に入社した。当初からアナウンス技術に定評があり、17年には日テレ系列のNNSアナウンス大賞の最優秀新人賞を受賞している。ちなみに大学在学中にはミス日本コンテストにおいて、部門賞である「水の天使」に選ばれている。
酒井アナは現在、小休止中のようだが、いずれ次の番組に就くだろう。和久田アナの移籍騒動は一段落。次は水面下で酒井アナの争奪戦になるに違いない。
さて、和久田アナがMCの日テレ「追跡取材news LOG」(土曜午後10時)は25日放送の初回の個人視聴率が2.1%(世帯3.8%)だった。同じ時間帯の情報番組であるTBS「情報7daysニュースキャスター」は同6.0%(同10.4%)。大惨敗だ。
日テレの福田博之社長は「決して満足な数字ではなかった」と語った。もっとも、編成畑の長かった人なので、この数字は予想していたはず。視聴習慣は容易には変わらない。お気に入りのガムやタバコの銘柄を簡単には変更できないのと一緒。日テレは最初から長期戦と考えているのではないか。視聴率が取れないからといって、和久田アナに芸能ニュースやグルメ情報を扱わせても意味がないだろう。
スポンサーが簡単には取れない時代ながら、この番組はパナソニックホームズや花王、SUNTORYなど大手企業ばかり5社が付いている。「売れる番組」なのだ。和久田アナ効果に違いない。スポンサーは最低でも半年は下りられないので、そう慌てる必要はない。
この番組の強みは報道局の制作であること。情報系の「情報7daysニュースキャスター」はニュースランキングと称した1週間のおさらいが中心で、新情報が少ない。取材力のあるこの番組は多くの新情報が出せるはずだ。
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