くふうハヤテの投手から医師に転身…リアルドクターK「竹内奎人」が「佐藤輝明」「柳田悠岐」との対戦で思い知らされた「軽自動車とスポーツカーくらいの差」
僕の長所を評価してもらえると思った
だが、「『話し好きだし、何とかなるだろう』と思い、面接対策をほとんどせずに臨んだ」という竹内氏の盲点をつくかのように、面接官からは厳しい質問が相次いだ。
「僕は『なぜ群馬大を選んだのか?』という質問に詰まってしまって。何度かやり取りを重ねた後、僕が一般受験では合格圏に届かないことについても話題が及びました。厳しい質問に苦しさを感じつつも『試験では勝負できない僕の長所をここなら評価してもらえると思った』と言い切ると、面接官の皆さんは少し笑いを浮かべながら『潔いね』と言ってくださって。おそらく僕の成績は受験生の中でもかなり下の方だったと思いますが、何とか合格を手にすることができました」
そして、高倍率の厳しい試験を乗り越え、竹内氏は晴れて群馬大学医学部での新生活をスタートさせる。
「入学して間もない頃は、高校で途中までしか勉強していなかった生物に少し苦戦しましたけど、医学部では文系科目のようにひたすら情報を覚えたり、自分の考えをまとめたりするような授業が多く、暗記が得意な僕は取り組みやすかったように思います」
友人のドラフト指名に刺激を受ける
学業以外では、周囲の誘いもあって竹内氏は準硬式野球部に入部し、楽しみながら野球を続けるも、在学中に肘を負傷。コロナ禍で満足にスポーツに取り組めなかった当時の社会状況や、整形外科医を目指す上で関心を持っていたことから、2020年の秋に「トミー・ジョン手術」(側副靭帯再建術)を受ける決意を固める。そして、竹内氏が無事に手術を終え、病室のベッドに横たわりながらテレビを見ていると、プロ野球ドラフト会議の中継が映し出されていた。
「横浜DeNA 5位 池谷蒼大投手……」
高校時代はともに甲子園のマウンドに上がり、その後は社会人のヤマハに進んだ同級生の指名に、手術からの復帰を目指す竹内氏の胸は躍った。
「ずっと身近でプレーしてきた友人がプロに行けたので、『また投げられるようになったら、もう一度真剣に野球を頑張ってみよう』という気持ちが込み上げてきて、上を目指してプレーしてみることにしたんです」
怪我から復帰した竹内氏は、6年生で(2023年)球速を147kmにまで伸ばして手応えを掴むと、同年秋にプロ志望届を提出。だが、NPB球団から声はかからなかった。
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