刑事ドラマ「ボーダレス」は低調スタートを挽回できる? 社会部記者も唸らせる“斬新な設定”も「相棒」「刑事7人」の“水9枠”ではアダになったか
配役も主題歌も万全
移動捜査課のメンバーである土屋は、思ったことはすぐに口に出す激情型で、誰にもこびず臆さず相対するが、ある過去を持つ仲沢桃子役。佐藤は新人刑事・黄沢蕾役。1か月前のある事件で、熱血ゆえのミスを犯すが、「大型自動車免許を持っている」という理由で、移動捜査課に拾われた。ほかに課長でチームリーダーの赤瀬則文役を、井ノ原快彦(49)。ノンキャリの刑事役を優香(45)らが演じ、「メカじい」こと、移動捜査課をバックアップする立場である自動車整備のプロ・緑川宗一郎役を北大路欣也(83)が演じている。
「新メンバーの加入で人気上昇中のtimeleszですが、旧ジャニーズ問題以降、映像作品のオファーが激減。しかし、旧ジャニーズからマネジメント業務を引き継いだSTARTO ENTERTAINMENTの所属タレントを重宝するテレ朝が今回、佐藤さんを主演に起用しました」(芸能記者)
井ノ原は主演していた「特捜9」シリーズが昨年で終了。北大路は、旧ジャニーズ(現・SMILE-UP.)の社長として、被害者の補償業務の対応に当たっている少年隊・東山紀之(59)が主演していたシリーズ「刑事7人」に出演していた。いわば水曜午後9時枠の常連でもある。そして主題歌には、矢沢永吉(76)の「BORDER」を起用。豪華な布陣で初回を迎えることになった。
番組はまず、大ベテラン声優の大塚明夫(66)のナレーションで《この物語は、個性的な7人の刑事が移動する捜査本部車・通称一番星で事件を解決するドラマである》と説明し、放送回のタイトルを読み上げるというこれまでの同局の警察ドラマの常識を覆すドラマとなった。
しかし、平均世帯視聴率は4月8日放送の初回が8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)で、好発進とはならず。同15日放送の第2話が1.4ポイントダウンの7.3%。第2話は裏番組の日本テレビ系のバラエティー番組「上田と女が吠える夜」の7.9%を下回る結果となってしまったのだ。
レギュラー化の壁は8%?
「同じ放送枠で『相棒』はseasonを重ねるごとに視聴率はダウンしているものの、昨年10月から今年3月まで放送されたseason24(全19話)の平均世帯視聴率は9.7%。昨年4月から6月に放送された『特捜9』のfinal season(全10話)は平均で8.1%。平均で8%台をキープできれば、シリーズ化もあるかもしれません」(前出・放送担当記者)
第2話では、死体が発見されたのが警視庁管内、犯人が自首したのが神奈川県警。それぞれに捜査本部が設置されるが、互いのメンツがぶつかり合い、捜査がうまくいかない。そこで、移動捜査課に出動命令が下ることに……。
「社会部の記者に聞くと、実際に警視庁と神奈川県警は仲が悪く、過去にも色々な事件でぶつかっているそうです。ただ、警察内部の事情より、罪を犯した犯人にも様々な“事情”があることを描くなど、刑事ドラマ本来の作りを追求した方が一般視聴者の反応はいいのでは。『相棒』など、重厚なドラマに親しんできた水曜午後9時枠の視聴者は、あまりにも新機軸な設定に視聴を敬遠したのではないでしょうか」(放送担当記者)
最近の犯罪は、トクリュウと呼ばれる匿名・流動型犯罪グループのような、複雑な組織が主流だ。
「それに対抗するためか、捜査員はフルリモートで機動的に動ける。横並びで上下関係がないなど、常識を覆す設定も、本格刑事ドラマに見慣れた層には敬遠されたのかもしれません」(同前)




