初公開か 生きた蛇と踊る「伝説のスネークダンサー」、緊迫の「売防法」取り締まり映像も…元日テレの82歳「真山勇一さん」が映画ナレーションに初挑戦 戦後日本のタブーに迫るドキュメンタリーが公開

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初の外国人ダンサー

 実は真山氏、キャスターとして著名だが、その前はバリバリの報道記者だった。警視庁や自民党、外務省を担当し、ニューヨーク特派員も務めるなど、世界を股にかけて活躍してきたのだ。

 真山氏が言う。

「中でも、重要な経験となっているのは、イラン・イラク戦争、カンボジアの内戦、9・11後のアフガン戦争と、3度、現地で戦争取材をしたこと。宿泊したホテルが爆撃にあったり、地雷原に踏み入ってしまい動けなくなったり、山岳地帯でゲリラに捕まりカラシニコフで撃たれそうになったりと、九死に一生を得たこともありました。私にとって、戦争とは何か、ということは重要なテーマ。戦後80年を迎え、戦争を知らない世代も多くなっていますが、今の日本の繁栄があるのは、そうした戦争の時代、苦難の時代を乗り越えたからこそ。それをこの映画を通じて訴えたいです。今もイランやウクライナでは戦争が続いていますが、あのような時代は日本にもあった。そのことを貴重な映像を通じ、若い世代の人にわかっていただきたいですね」

 こうした戦争や大事件のVTRも迫真に迫るが、映画の白眉と言えるのは、戦後の日本社会の混乱期の文化、そして「暗部」とも取られる事象について貴重映像を紹介しながら放映したことだ。

 例えば、敗戦直後、キャバレーや劇場で生きた蛇を身体に巻き付けて踊り、大きな話題と人気を集めた「小夜(さや)れい子」という伝説のダンサーがいる。20代で早世した彼女と思われる女性が、その「スネークショー」を見せる映像は、日本で唯一残るものかもしれないというから希少な資料だ。また、日本初の「外国人ダンサー」として人気を博したミス・アンドレア嬢と思われる映像、そして、昭和31年の売防法制定後、売春Gメンと娼婦たちとの間で行われた取り締まりの生生しい様子など、88分の中には、テレビでは決して見られない映像がある。

置き去りにされたもの

「歴史上、誰もが知る事件事故だけではなくて、この映画の中には、置き去りにされた、忘れ去られた人々の生き様も描かれている。こうした存在についても、もう一度、思いを向けてほしいと思います」(真山氏)

 映画は池袋や有楽町、横浜などの映画館で17日から公開される。真山氏は舞台挨拶にも立つという。

「若い人にとっては、昭和というのは、レトロな時代、ノスタルジーの中の世界にある時代かもしれません。しかし、実際にそこには現在の私たちに繋がる人々がいて、必死に生きてきた暮らしがあった。ぜひその姿を見ていただきたいと思います」

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