「高市さんは“女王様”と化している」 高市首相が官邸での求心力を急速に失っている理由 「秘書官たちは支える気がなくなっている」

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【前後編の後編/前編からの続き】

“国難”の今、日本のかじ取りを担う高市早苗首相(65)と、側近たちとの間には埋め難い深い溝が生じているという。いったい何が起きているのか。主が求心力を失った官邸の内幕をリポートする。

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 前編では、高市首相と内閣官房参与の今井尚哉氏(67)の間で起きた「大ゲンカ」の裏側について報じた。

 高市氏は、今井氏のみならず自民幹部らともあつれきを生んでいるというが、高市氏のSNSには、その片鱗が現れている。記者会見に及び腰の高市氏は、自らのSNSアカウントでつぶやくことが増えている。中でも目を引くのは、自身に関する報道を〈誤報〉と強く非難した4月5日の投稿だ。

 まず冒頭で高市氏は、

〈私が参議院予算委員会の集中審議に応じない意向を示していたとの報道は、全く事実ではありません〉

 とキッパリと否定した上、

〈予算委員会の日程や私の出席等については「委員長や与野党理事が運びを決める事だが、求めがあれば国会に参る」旨を既に答弁しています。参議院自民党幹部にも伝えていました〉

 ここで言う自民党幹部とは、参院議員会長の松山政司氏(67)、参院幹事長・石井準一氏(68)、参院国対委員長の磯崎仁彦氏(68)の党参院三役を指す。彼らに任せた結果、誤報が生じたとも読める内容である。

 これには少々解説が必要だろう。もともと国会の予算委員会では、首相自らが答弁する集中審議が欠かせない。ところが今回、年度内の予算成立を目指す高市氏は、普段から苦痛を感じていた集中審議を避けようとした節がある。

 事実、高市氏が参院の集中審議に出席した時間は10時間程度と、歴代政権と比べても際立って少ない。

「菅政権と岸田政権は各年度20時間台、石破政権に至っては40時間弱でしたから、高市氏は国会を軽視していると野党から批判された。高市氏が集中審議を避けていると指摘したメディアを誤報呼ばわりした挙句、求めがあれば出席するとあくまで抗弁したのです」(政治部デスク)

「派閥結成の動きに不快感を抱き、恫喝に近い物言いに」

 だが、実際のところ高市氏は前述した党幹部らに対して、理不尽な要求を突き付けていたのだ。

 さる自民関係者が明かす。

「高市さんが集中審議に消極的なのは確かです。先月26日、高市氏は極秘に党の参院三役らを呼びつけて、直接“(4月)3日までに予算が成立しなければ、私は集中審議に出席しない”と、かなり強い調子で言い放ったそうです。その場に居合わせた幹部は“総理から恫喝(どうかつ)された”と頭を抱えていましたよ。自分の都合で解散して予算成立が遅れたのに、その後始末を押し付けられたようなものですから」

 まさに高市氏は、野党から予算成立の確約が取れなければ、集中審議には出席しないと言ったに等しい。

 とはいえ、衆院と異なり参院は自民党が劣勢で少数与党である。自民の参院幹部からすれば、野党が求める「集中審議」という手札を持たずに審議日程を交渉せよ、と“上司”から言われたようなものだ。

「参院では、参院幹部が主導し、旧茂木派、旧岸田派それぞれのメンバーを中心にした“派閥”が近いうちに結成される動きがあります。自らの悲願だった3月中の予算成立が、参院自民によって阻まれたと考える高市さんは、ポスト高市を見据えた派閥結成の動きに不快感を抱き、恫喝に近い物言いになったのでしょう」(同)

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