一貫性ナシ「阿部巨人」の“行き当たりばったり打線” 今は「我慢の采配・起用」を意識すべきだ【柴田勲のコラム】

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1番・キャベッジは面白いアイデア

 トレイ・キャベッジを開幕から7試合は1番で使った。2番は松本剛だった。

 1番・キャベッジは面白いと思った。ドジャースの大谷翔平のような感じだ。ド軍のデーブ・ロバーツ監督は本塁打を打てる大谷を1番に置いている。それだけ打席数が多くなる。一発が期待できる。

 キャベッジだって1シーズンを通せば20~30打席くらいは増えるはずだ。昨年は岡本和真の長期離脱があったとは言え、チームトップの17本塁打を放っている。先頭打者弾が期待できる。実際、開幕戦で放っている。四球やヒットで出塁すれば、2番の松本が送りバント、エンドランを仕掛けることができる。

 ところが、以後は1番に浦田俊輔をメインとして、2番にキャベッジ、松本、佐々木俊輔を起用している。

 たかだか7試合で見切りをつける。一貫性がない。チーム全体が落ち着かない。打線は1番と4番が固定できれば決まってくる。

我慢不足、その場しのぎと映る

 例えば〈1番キャベッジ、2番松本、3番泉口友汰、4番ボビー・ダルベック、5番丸佳浩、6番坂本勇人、7番岸田行倫、8番浦田〉でいくとする。この打線を基本線に20~30試合は続けて様子を見る。そして徐々に変えていけばいいのだ。

 丸を使わない理由がよくわからない。体調不良ではないはずだ。いまは新旧交代期というが、相手にとって丸はまだまだ怖い打者だ。丸や坂本はずっとスタメンで出ていた選手だ。それが代打で登場してもそう打てるものではない。

 4番ダルベックが11日、スタメンから外れた。先を見据えての休養だそうだが、これは違うと思う。4試合で2安打と一発が出ていなかった。アメリカでプレーしてきた選手だ。長旅や連戦を経験している。多少の疲れなどなんでもないはずだ。

 4番と見込んだ選手をちょっと打てなくなったから外す。キャベッジが代わりに4番に入ったが無安打だった。

 我慢が足りない。その場しのぎと映る。

今週の巨人は試練の6連戦

 2勝を挙げた竹丸だが、チェンジアップが多い。フォークやこの球は投手にとっては楽なんだ。もっと低めに決まる真っすぐがあればもっと生きてくる。特に外角低めだ。真っすぐの精度を磨いてほしい。

 来日初登板したブライアン・マタはエイヤっと投げるタイプだ。ポンとストライクを取れる球があればいいのだが。

 冒頭、5球団でなんとかするしかないと記した。

 巨人は14日から甲子園に乗り込んで阪神3連戦だ。先発は則本昂大、田中将大、フォレスト・ウィットリーの順番になる。そして神宮のヤクルト3連戦だ。試練の6連戦になるが、阪神には一泡吹かせてもらいたい。

 最後になるが最近、周囲の知人から「巨人の試合が面白くない」といった声を聞くようになった。

 阿部監督には我慢の采配・選手起用を期待したい。

(記録などは13日現在)

柴田 勲(しばた・いさお)
1944年2月8日生まれ。神奈川県・横浜市出身。法政二高時代はエースで5番。60年夏、61年センバツで甲子園連覇を達成し、62年に巨人に投手で入団。外野手転向後は甘いマスクと赤い手袋をトレードマークに俊足堅守の日本人初スイッチヒッターとして巨人のV9を支えた。主に1番を任され、盗塁王6回、通算579盗塁はNPB歴代3位でセ・リーグ記録。80年の巨人在籍中に2000本安打を達成した。入団当初の背番号は「12」だったが、70年から「7」に変更、王貞治の「1」、長嶋茂雄の「3」とともに野球ファン憧れの番号となった。現在、日本プロ野球名球会理事を務める。

デイリー新潮編集部

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