ショートカット、清楚、素朴…時代の象徴だった「広末涼子」 かつての透明感ヒロインが歩む「修羅の道」

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活動再開を発表

 4月1日、女優の広末涼子が活動再開を発表した。新東名高速道路で追突事故を起こし、搬送先の病院で看護師にけがを負わせたとして逮捕され、その後は芸能活動を休止していた彼女が再び動き出そうとしている。【ラリー遠田/お笑い評論家】

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 この復帰に関して世間の反応は割れている。彼女のファンからは歓迎する声がある一方で、復帰はまだ早すぎるのではないかという意見もある。というのも、騒動後に彼女が「双極性感情障害および甲状腺機能亢進症」と診断されていたことが判明したからだ。

 病気を公表している以上、まずは静養を優先すべきではないかという心配の声があがっている。また、あれだけ大きな騒動を起こした後で、失われた信頼を取り戻すのは簡単ではないという冷静な見方もある。ただ、この問題を考えるには、単に「復帰しても良いのか、まだ早いのか」と問うだけでは足りない。そもそも広末涼子とはどういう人物なのか、という根本のところに立ち返って考えなければいけない。

 広末涼子がデビューしたときの衝撃は大きかった。ショートカットの清潔感、素朴で飾らないたたずまい、手の届きそうで届かない透明感を備えていた彼女は、単なる人気アイドルや若手女優ではなく、1つの時代の空気を象徴する存在だった。

 ただ、彼女は最初からそつのない優等生タイプではなかった。明るく親しみやすい一方で、どこか落ち着かず、危うさを感じさせるところもあった。そして、その不安定さこそが彼女の魅力の一部になっていた。広末は完全無欠のスターというよりも、揺らぎを抱えたまま人を惹きつけるスターだったのである。

 彼女は仕事で着実に実績を重ねながらも、私生活ではたびたび熱愛や奇行が報じられ、世間を騒がせてきた。並みのタレントなら激しくバッシングされるようなトラブルを起こしても、彼女の場合は「広末らしさ」としてややポジティブに受け止められてきた面がある。危なっかしいからこそ目が離せない。若い頃はその危うさが、儚さや奔放さとして魅力的に感じられていた。

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