「けじめは大事」と言われ、結婚まで肉体関係ナシを貫いたのに…“純粋な妻”と暮らす41歳夫が落ちた「エリート新入社員」の魔力
エリート新入社員に抱いた「好意」
きちんと家庭を築いていくはずだったのに、30代半ばになり、彼は新入社員の麻香さんに好意をもった。それはあくまでも「好意」であって「恋」ではないと彼は断言した。
「彼女は新入社員とはいえ、院卒で留学経験があり、すでに27歳でした。僕が指導社員になったんですが、すごかったですね。彼女の吸収力と熱心さが。今まで会ったどんな新入社員より優秀だった。僕の上司より仕事ができると思いました。もちろん、僕なんかには手の届かないような発想力と、それを着実に成し遂げていく行動力、粘りがあった。デジタル世代なのにどこかアナログなところもあって、不思議な魅力に満ちていました」
聞けば父親の仕事の関係で、小学校から中学にかけてはヨーロッパ、その後はアジア各地にも住んだことがあるという。大学は日本だったが、途中で留学、さらに海外の大学を出てから日本の大学院へと進学した。
「もちろん彼女は幹部候補、しかも研究職なんですが、とりあえずは会社の概要を知ってもらおうと僕のいる営業部に来たんです。ずっと一緒に行動していく中で、彼女はそれだけの経歴を持ちながらも『私はエリートタイプじゃないんです。地べたを這うようにして自分で何でもやってみるのが好きで』とはにかんだ。大学時代はバックパッカーでもあったし、かつてはピアニストになろうとしたこともあったとか。僕から見るとエリートにしか思えないけど、いろいろなことを囓っては結局、物にならなかったというコンプレックスがあったみたいですね」
彼女がなぜか好きな「麻雀」
そのコンプレックスが彼女を謙虚に、周りを重んじるような人間にしたのかもしれないと彼はいう。強気になるときと弱気になるときの差があり、それが彼女を人間臭く感じさせたとも。
「おもしろいのはなぜか彼女は麻雀が好きだと言うんですよ。家族麻雀で鍛えられたって。僕や上司と一緒にときどき卓を囲んだんですが、強気の麻雀でしたね。無鉄砲というわけではないけど、いちかばちかで勝負を賭けるところがあるから、なかなかおもしろかったです。日和らず、初心を貫きますと勝負を賭けて振り込んじゃうこともあった。性格が出るなあと思わず言ったら、みんな笑っていました。本人も」
彼女との仕事は2年ほど続き、その後、彼女は本格的に研究所へと異動していった。
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“婚前の誓い”を貫き、何不自由ない家庭生活を送る悠樹さんの心は、麻香さんの登場で乱れはじめる――。【記事後編】では、2人の関係が深まる過程と、麻香さんからのとんでもない提案がもたらした修羅場について紹介している。
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