なぜハンターは「朝日記者」の質問に反論したのか 「本当に可愛いんだったら箱罠に入ったヒグマの頭を撫でに来い」

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「可愛い」では済まない

――会見ではクレームの電話が来るともおっしゃってましたね。

「『75億人のうち1人や2人』って電話は、今回、裁判になった砂川のヒグマ駆除が報じられた後に、札幌で行われた駆除に対してのクレームだった。もちろん俺は行っていないよ。でも、北海道のヒグマ駆除は全部、俺がやっているかのように思われちゃっているみたいなんだ」

――他にはどんなクレームが?

「まあ、みんな似たようなもんだよ。『あんなに可愛いのに』とかね。そりゃ小さいうちは可愛くも見えるし、街に降りてくるのは増えすぎて山にいられなくなった弱いやつですよ。それでも人間と比べたら力は比べものにならないし、手足に10本のナイフを持っているようなものだからね。それが人間の居住区に入ってきたら、何もしないわけにはいかない」

――裁判になった砂川のヒグマ駆除では当初、池上さんは子グマだから逃がすことを提案したそうですね。

「そう。熊撃ちの人は別だけど、駆除で熊を撃ちたいとは思わないよ。弱っている子グマだったから誘導すれば山に帰ると思ったんだ。でも、市の職員が『3日連続で出没していて住民も不安を感じているからどうしても』ということで撃ったんだ」

――改めて勝訴して良かったと思います。さっそく道公安委員会は謝罪を公表しましたが、池上さんには連絡がありましたか?

「ないよ。まあ代理人を通してということになっているからね。早く俺のライフルを返してもらいたいね」

 前編の【「逆転勝訴」のハンターが語る「ヒグマとの戦い」の真実 「このままじゃヒグマ駆除なんて誰もしなくなっちゃうよ」】では、7年にわたった裁判の経緯を池上氏が振り返る。

デイリー新潮編集部

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